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2025年1月1日付 3008号

共創

 個社では難しい労働力不足・環境問題をはじめとする社会課題の解消に向け、企業・業種の垣根を越えた『共創』プロジェクトが多く立ち上がり、成果をあげる案件も出てきている。今回、NXHD、ヤマトHD、ロジスティード、SGムービング、セイノーHDの共創案件を特集した。

 写真は昨年末に行われたセンコーとメーカー3社による「住宅物流協業」発表セレモニーの様子。

アルフレッサグループのCO2排出削減に向けEV車両の導入開始 「EVライフサイクルサービス」初案件 ヤマトHD

 ヤマトホールディングスとアルフレッサホールディングスは12月23日、ヤマトグループのヤマトオートワークスが提供する「EVライフサイクルサービス」を通じて、アルフレッサグループのCO2排出量削減に向けた取り組みを加速させると発表した。アルフレッサグループは同サービスのファーストユーザーとなる。

 EVライフサイクルサービスは、温室効果ガス排出量削減計画の立案、EVの導入・メンテナンスなど、EVに関する包括的なサービスを一元的に提供するソリューション。

 アルフレッサグループは同サービスの導入により、ヤマトグループから次の五つのサービスを受ける。

 ①CO2排出量削減目標(2050年度のCO2排出量ネットゼロ)達成に向けた支援策の立案

 ②EV導入、充電器レイアウトの提案・設置工事・整備対応

 ③太陽光発電設備の導入提案

 ④ヤマトグループが開発したエネルギーマネジメントシステム(EMS)の導入

 ⑤ヤマトグループからの再生可能エネルギーの供給。

 このうち⑤については25年度末までに開始する予定。

 EVの導入については昨年12月18日から順次開始しており、医薬品の卸販売などを手掛けるアルフレッサの府中事業所(東京都府中市)に4台、群馬物流センター(群馬県高崎市)に10台、京都医薬品センター(京都市伏見区)に3台、医薬品物流を展開するエーエル・プラスの府中営業所(東京都府中市)に12台、京都事業所(京都市伏見区)に16台、合計で45台の軽バンタイプEVを5拠点に導入する計画となっている。

 両社は今後、CO2排出量削減効果やEMSの試験導入結果を検証し、検証結果を踏まえて25年度以降のEV導入台数・拠点数の拡大、充電インフラ拡充などに取り組んでいくとしている。

今週掲載トピック一覧

  • ☆各界年頭あいさつ
    ☆新春特集『共創』
     ◎各社の取り組み
      ※NXHD『自律遠隔搬送ソリューション NECとの価値共創プロジェクト本年中の事業化へ』
      ※Sustainable Shared Transport『共同輸配送の新会社 広くパートナーを募り
      共創で新たな価値創出』
      ※ロジスティード『運転教育コンテンツ 損保ジャパン等とAIドラレコ情報提供』  
      ※SGムービング『大小家電を適正処理 リネットグループと連携し自治体の困りごと解決』
      ※セイノーHD『多分野で基盤を構築 顧客の繁栄につなげる地域振興や国づくりも』
    ☆臨海鉄道特集・衣浦臨海鉄道『コンテナ輸送拡大へ さまざまな新規事業に着手』

  • ☆国交・経産両省がグリーン物流パートナーシップ会議を開催、中野国交大臣らが優良事業者を表彰
    ☆国交省の「自動物流道路に関する検討会」が事業運営モデル検討のためのマーケットサウンディングの結果報告、国のさらなる支援の必要性など指摘
    ☆JR貨物の3月ダイヤ改正、おおむね現行並みの輸送力を維持しモーダルシフト需要にも十分対応
    ☆日本郵便、小型薄物荷物の運送委託停止を巡りヤマト運輸に対し損害賠償請求訴訟を提起
    ☆日本通運、新幹線荷物輸送サービス「はこビュンQuick」を利用した新たな輸送サービス構築に向けトライアル実施
    ☆三井倉庫HD、自社開発のSCMデジタルプラットフォームを活用した輸入者向け台帳管理サービスを3月から開始
    ☆JR東海と佐川急便、三井不動産系列のホテル宿泊客を対象に東京~京都・大阪間で当日中に荷物を届けるサービス開始へ
    ☆三菱倉庫、住友ファーマと医薬品に関する物流業務を委託する業務委受託契約を締結
    ☆ロジスティード、同社の参加メンバーチームがオランダ企業主催の世界SCM競技会で第1位を獲得
    ☆フィジカルインターネット実現会議の化学品WG、共同輸送の実証実験で積載率20ポイント改善効果などを確認
    ☆各社・団体の2024年トピック

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