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2024年8月26日付 2992号

「専業水屋」の実態把握に向け調査 多重下請け問題で検討会を設置 国交省

 国土交通省は、5月に公布された改正物流二法の審議過程での付帯決議で、実態把握や規制的措置を含めた対策の必要性が盛り込まれたトラック運送業のいわゆる「専業水屋」について調査・検討を行うため、「トラック運送業における多重下請構造検討会」を設置し、23日に東京都千代田区の中央合同庁舎で初会合を開いた。

 トラック運送業では、元請け事業者から発注された運送が、第一種貨物利用運送事業者や「専業水屋」と呼ばれる取次専門業者などへの運送依頼が繰り返されるたびに手数料が発生し、最終的な実運送事業者が必要な運賃を収受できないなどの問題が指摘されており、一部調査では3次以上の下請けが一定程度発生している実態が明らかになっている。また、2023年に国交省が行った調査では、8割のトラック事業者が他社から運送依頼を受けることがあると回答しており、トラックを持たない利用運送事業者から受託する場合の運賃水準は約5割が元請けの90%未満となっている。

記事全文は電子版から。

新規実証への支援導入など24年度計画改定へ 10月の臨時理事会で正式決定 通運連盟

 全国通運連盟はこのほど、2024年度の事業計画を改定する方向で検討を開始した。23年度まで行っていた「鉄道コンテナお試し輸送キャンペーン」に類似した、輸送費用支援制度などが復活となる見通し。10月に開催する臨時理事会で正式に決定する。

 2024年度事業計画では当初、31フィート大型鉄道コンテナの需要増を見越して、東京~大阪間で「通運専用列車」を運行するようJR貨物に働きかけ、そのための補助として1億円を計上。23年度まで行っていたお試し輸送や、31フィートウイングコンテナなどの高規格コンテナ導入に対する助成制度を廃止した。

 その後、通運専用列車の運行を巡ってJR貨物と鉄道利用運送(通運)事業者が協議した結果、年度内に新規荷主を誘致することは難しいと判断、実現に向けて引き続き検討していくこととした。

記事全文は電子版から。

今週掲載トピック一覧

  • ☆トピック-ヤマトオートワークス(YAW)
     安全・効率・負担軽減目指し車両整備の計画精度さらに向上、EV対応も強化
    ☆ウオッチ(159)「中国の貨物専用空港『鄂州花湖空港』をみる」

  • ☆全ト協、4~6月期の景況感はコスト転嫁進まず1~3月期より5・3ポイント悪化
    ☆NXHD、NECの協力のもと2028年度末までに400人のDX専門人財育成へ
    ☆NXHD、自動運転車両用いた物流サービスを展開する米国スタートアップGatik社に出資
    ☆JR貨物犬飼社長、25年3月期第1四半期連結決算は赤字も「おおむね計画どおりのスタート」と評価
    ☆ロジスティード、LDEC社を通じアルプス物流株式の公開買い付け始める
    ☆NXHD、海外事業の第2四半期(1~6月)業績は大幅増収も仕入価格高騰などが響き減益に
    ☆サカイ引越センター、月極駐車場オンライン契約サービス展開の「ニーリー」と資本業務提携
    ☆福山通運が愛知県北名古屋市に流通センター建設で起工式、2025年12月の竣工を予定
    ☆全ト協、9月21~30日に実施される「秋の全国交通安全運動」期間中の実施計画を公表
    ☆船井総研HDが「サステナグロースカンパニーアワード2024」の授賞式を開催、ビーイングHDが「ユニークビジネスモデル賞」に
    ☆通運連盟が偏積防止などを明記した「貨物運送基本契約書例」を策定、9月からホームページ上で公開を予定
    ☆NX欧州、海外赴任トータルサポートサービス「NX欧州・ワンストップサービス」を開始
    ☆日本通運、名古屋鉄道と共同出資する名鉄運輸の商号を来年1月1日付で「名鉄NX運輸」に変更
    ☆福岡県、ヤマトグループのフレイターを利用し北九州~成田空港間で県産イチジク「とよみつひめ」のトライアル空輸を実施

今週のユソー編集室

  • ▼全国的な猛暑は、お盆時期を過ぎても衰える気配がない。先週は関東地方を中心に、いわゆるゲリラ豪雨が頻発し、今週は台風10号の接近が気がかりな状況となっている。
    ▼近年、テレビやラジオの天気予報で、台風などによる風の強さを「走っているトラックが横転するほど」と表現しているのを耳にする。
    ▼実際に、強風で横転したトラックの映像が毎年のようにテレビの画面に映し出されていることから、視聴者に風の強さを直感的に受け止めてもらうための表現だとは思うが、心がざわめくトラック関係者も多いのではないだろうか。
    ▼強風の中、走らざるを得ないトラックの状況やその背景を思うとやりきれない。

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