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2024年3月18日付 2972号

お試し輸送廃止など事業を大幅に刷新 2024年度事業計画まとめる 通運連盟

通運専用列車運行も働きかける(写真はスーパーグリーンシャトル)

 全国通運連盟はこのほど、2024年度事業計画をまとめたが、政府の物流革新緊急パッケージでモーダルシフト倍増の目標が掲げられ、目標達成に向けて官民で構成される協議会が設立されることなどを踏まえ、これまで実施してきた主力事業の「鉄道コンテナお試し輸送キャンペーン」を廃止し、新たに31フィートコンテナを活用した中距離帯のモーダルシフト推進を盛り込むなど、事業内容を大きく変更することとした。

 23年度事業のうち24年度に廃止されるのは、追跡調査分まで含め6400万円の予算枠を確保していた鉄道コンテナお試し輸送キャンペーンと、3千万円を確保していた31フィートウイングコンテナなどの高規格コンテナ導入に対する助成。人材確保策の一環として行っていた就職イベントやインターンシップへの出展も取りやめる。

 これらに代わって新規に盛り込まれた事業は◎東京~大阪間等の中距離帯での31フィートコンテナを活用したモーダルシフトの積極的な推進◎外国人材の活用を含めた多様な労働力確保の促進◎物流DX、フィジカルインターネットの実践等の高度物流人材の育成を図る研修の実施―など。

 記事全文は電子版から。

ダイバーシティ人財活躍する会社に タイで初の説明会を開催 西濃運輸 

タイのプラパ大学での説明会

 西濃運輸はこのほど、タイの大学2校と、インドネシア3校で就職活動中の大学生や大学キャリアセンター向けの会社説明会を開催した。同社がタイで説明会を開催するのは初めて。

 説明会は、国内外の顧客のさらなる繁栄に向けて、国籍に関係なくビジネスの中核となる幹部候補でもダイバーシティな人財が活躍できる会社づくりを目的に行っているもの。

 参加した現地の学生は延べ61人で、「日本での就業経験を将来的に母国で生かしたい」と、4人はすでに選考会に参加。

 現地大学の教授からは、「日本で働きたいという学生の意欲が高まる良い機会となった」などのコメントが寄せられた。

 同社では外国籍社員33人の採用だけでなく、海外でのグローバルトレーニング制度を設けて、将来の国際業務を担う人財の発掘・育成にも力を入れており、今後も国内外で活躍できる総合事務職の幹部候補として、会社を担うゼネラリスト人財を募集していくとしている。

今週掲載トピック一覧

  • ☆ウオッチ(154)「インドネシアの交通インフラと物流」

  • ☆日本通運、福岡市・博多港に新倉庫「NX博多アイランドシティグローバルロジスティクスセンター」を稼働
    ☆押入れ産業、FC加盟店の諏訪倉庫が長野県上田市に屋内型トランクルームとセルフランドリーを同時オープン
    ☆鴻池運輸、千葉県習志野にテクニカルセンター「テクノロジス幕張」を新設し4月から本格稼働
    ☆ロジスティード、インド子会社が同国マハラシュトラ州に「ムンバイ物流センター」を開設
    ☆日倉協と日冷倉協、国交省との連名で円滑な価格転嫁の実現を求める荷主宛ての嘆願書を作成
    ☆運輸労連24春闘、大手12単組中7単組が妥結し賃上げ額は6単組で前年増に
    ☆JR貨物の犬飼社長、新年度は「グループ全員経営で成果の発揮目指す」と強調
    ☆NX商事、金沢工業大学と共同で空調機付特殊コンテナを活用しワサビ水耕栽培の実証実験始める
    ☆三井倉庫HD、コンテンツ充実など「サステナリンク」を紹介するウェブサイトを刷新
    ☆全ト協の多重下請構造のあり方検討会、実運送事業者の適正運賃収受に向け元請け事業者などに求める考え方示す
    ☆埼玉ト協の2023年度物流セミナー、物流ジャーナリストの森田富士夫氏が講演
    ☆国交省、JR貨物の経営自立化に向け2024~26年度の3年間で193億円を支援
    ☆国交省のパレット標準化推進分科会、レンタルパレットの共同プラットフォーム構築に向けた実証実験結果を報告
    ☆国交省のドローン物流ビジネスモデル検討会、社会実装に向けては「コスト面に課題がある」との指摘相次ぐ
    ☆JR貨物と富士通、鉄道車両のメンテナンス業務を支援する「車両管理システム」を共同展開
    ☆JR貨物と大和ハウス、旧千葉貨物ターミナル駅跡地に大型マルチテナント物流施設「DPL千葉レールゲート」を開発へ
    ☆パナソニックコネクトとラピュタロボティクスが業務提携、シナジー生み出しピッキング最適化で荷待ち時間削減など物流の課題解決に取り組む
    ☆健康経営優良法人2024、佐川アドバンスが「ホワイト500」に5回目の認定受ける
    ☆神奈川ト協、横浜市で約100人が参加し「緊急物資輸送協力事業所研修会」を開催

今週のユソー編集室

  • ▼13日に開かれた国土交通省の過疎地地域等におけるドローン物流ビジネスモデル検討会では、実証事業の報告が行われ、社会実装に向けた最も高い障壁は、コストである現実が浮き彫りになった。
    ▼検討会の目的は、ドローン物流がビジネスとして成立するかの可能性を探ることなので、コスト分析が重要なのは理解できる。一方で、過疎地等では生活や命に直結する物流の持続可能性が危ぶまれていることを忘れてはならない。
    ▼今ある陸上輸送との単純比較で、ドローン物流そのものの可能性を否定するのは性急に過ぎる。輸送手段消失の危機が迫っている現実を見据え、コストを下げる方法を真剣に考える必要がある。

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