労働時間、賃金ともに全産業との格差拡大 2023年毎月勤労統計調査 厚労省
厚生労働省は2月27日、2023年(暦年)の毎月勤労統計調査をまとめたが、道路貨物運送業は前年と比較して労働時間が増加し給与総額が減少しており、全産業との比較でも労働時間と賃金の格差がどちらもやや拡大していることが分かった。
23年の道路貨物運送業(規模5人以上の事業所)の一般労働者(パートタイムを除く)の総実労働時間は2373・6時間で前年比1・1%増。現金給与総額は448万5192円で1・0%減となり、労働時間が増加している一方で、給与は減額となっている。現金給与はコロナ禍の直撃を受けた20年に一度減少したが、21年には大きく増加、22年も引き続き増加傾向を示していたものの、23年に減少に転じた。
全産業との格差を見ると、23年の全産業の労働時間は1962・0時間の0・7%増、現金給与総額は524万1672円の1・8%増となっており、道路貨物運送業は労働時間で21・0%長く、現金給与総額で14・4%低くなっている。
格差の推移では、22年と比較して労働時間で0・4ポイント拡大し、現金給与総額で2・4ポイント拡大していることが明らかとなった。