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2023年11月27日付 2958号

荷主と消費者の理解促進へ 広報活動に注力を 物流連の真貝会長が会見

真貝会長

 日本物流団体連合会の真貝康一会長は21日、東京都港区の東京プリンスホテルで行われた「モーダルシフト取り組み優良事業者表彰式」後に記者会見し、物流の現状や課題に対する荷主や一般社会の理解を促進するため、広報活動に力を入れていく考えを強調した。
 真貝会長はその中で「物流連は引き続き2024年問題の解決に向け、人材確保や効率化を進めるための標準化の推進、物流業界が抱えるさまざまな問題について、荷主や消費者など一般の皆さんに知っていただく、理解していただく取り組みを、国とも連携しながら取り組んでいく」と語った。
 また「物流は業界の不断の努力で支えられ、持続可能なものとなっている。24年以降も人口減少が続き、働き方も変わってくる。環境が変わってきていることを荷主に理解してもらうことが非常に重要だと思っている」と述べ、具体的には「まだまだ物流に対する理解が進んでいる状況にはないので、物流を知っていただく広報活動を工夫しながら進めていきたい。物流連としての意見広告の掲出や、シンポジウムの主催・発信などの取り組みを展開して物流全体の課題を皆さんに示し、理解していただく活動を本年度以降に進めていく」との方針を示した。

記事全文は電子版から。

異事業者間の遠隔点呼の先行実施を受け付け 期間は最大1年 国交省

 国土交通省は4月以降、事業用自動車の完全子会社を含む同一事業者間を対象として、国土交通大臣告示の要件を満たした場合に遠隔点呼の実施を認めているが、このほど同一事業者間でない場合や資本関係のない事業者間でも管理の受委託など必要な手続きなどを行った上で、国交省の採択を受けて産官学の有識者からなる運行管理高度化ワーキンググループ(WG)の監督の下で行う場合には、実施期間を最大1年に区切った上で、先行実施事業と位置づけて遠隔点呼ができることとし、全日本トラック協会に通知するとともに、先行実施事業の申請受け付けを開始した。
 受け付けの期間は7期に分かれており、WGに実施の可否を諮ることから申請期日から許可が下りるまでは1ヵ月程度を要するとしている。
 受け付けの期間は次のとおり。
 ◎第1期=現在受け付け中、11月30日まで◎第2期=12月1日~15日◎第3期=12月16~28日◎第4期=2024年1月4~15日◎第5期=1月16~31日◎第6期=2月1~15日◎第7期=2月16~29日。

今週掲載トピック一覧

  • ☆日本通運が静岡県浜松市に「浜松物流センター」を竣工、高度なセキュリティで電子機器の保管・検品に対応
    ☆ヤマトHD・日本航空、成田空港で来春運航開始予定の貨物専用機の内覧会を開催
    ☆運輸労連の年末一時金闘争、大手12単組の単純平均妥結額は1万円超の減額に
    ☆国交省の「事業用自動車に係る総合的安全対策検討会」、9月までの業務後自動点呼の届け出はトラックで389件に上ることを報告
    ☆物流連が「モーダルシフト取り組み優良事業者表彰式」を開催、大賞は佐川急便と全国通運が受賞
    ☆トナミ運輸、北陸3県の旬の食材を取りそろえた「ほくりく産品」歳暮ギフト販売
    ☆三井倉庫ロジなど7社、スワップボディコンテナを用いた中継輸送の実証実験で運行時間を最大30%削減
    ☆JR貨物、第23回貨物鉄道論文賞と第15回住田物流奨励賞の受賞論文を発表
    ☆セイノー情報サービス、BRAISの開発拠点「長崎ラボ」をJR長崎駅ビルに移転
    ☆九州西濃運輸、福岡県大野城市と災害時の支援物資受け入れなどで応援協定を締結
    ☆大和物流、2025年5月目途に鹿児島県霧島市に「鹿児島臨空物流センター」を竣工
    ☆JR貨物など6社、兵庫県姫路エリアでの国内水素輸送・利活用等に関する協業で基本合意
    ☆NXHD、海外・航空・海運事業の2023年12月期第3四半期業績はフォワーディングの減少響き減収減益に
    ☆NLJ、アイシンおよび豊田自動織機と協業し自動荷役の実現等を目指した実証実験始める

今週のユソー編集室

  • ▼先日、ある物流大手企業の決算説明会に出席した。いつもより出席者が多いと感じていたが、どうやらこれまでは来ていなかった、一般紙の記者が出席していたようだ。
    ▼質疑に入ると一般紙の記者は一様に、物流の2024年問題に関する現状の対応や今後の展望等を問いかけ、回答者は物流の初歩的な知識まで含めて質問に答えていた。
    ▼24年問題が脚光を浴び、一般報道でもたびたび取り上げられるようになっている。物流の革新に向けて一般社会の理解促進は重要だ。会見に一般紙の記者が参加し初歩的な質問を繰り返したとしても、そうしたことの積み重ねが少しずつ物流への理解を広げていくことにつながる。

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