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2023年6月19日付 2938号

吉野会長の功績引き継ぎ 御手洗新体制が始動 日貨協連が通常総会・全国大会を開催

全国大会の模様

 日本貨物運送協同組合連合会は14日、金沢市のホテル日航金沢で第59回通常総会と2023年度第2回理事会を開催し、任期満了に伴う役員改選で3期6年務めた吉野雅山会長に代わり、御手洗安副会長の会長昇任を決めた。通常総会後に開催された第17回トラック運送事業協同組合全国大会では、全国から会員をはじめとする関係者が集まり、持続的なトラック事業経営に向け、高速道路割引制度や燃料価格高騰問題、働き方改革への対応などについて、さらなる取り組みの重要性を再認識した。
 通常総会の冒頭あいさつで吉野会長は、6年前の就任時に、日貨協連の認知度向上や会員に役立つ業務の実現を使命に組織運営に当たるとの方針を村田省蔵専務理事と確かめ合ったことを紹介した上で、「まかぬ種は生えぬ」との信念に基づいて任に当たってきたと説明。在任中にまいた種が芽を出し、新執行体制の下で諸課題の解決につながることを期待するとした。

記事全文は電子版から。

低炭素型輸送サービス「NX鉄道混載便」を開始 CO2排出量を削減した輸送を実現 日本通運 

 日本通運はきょう19日から、低炭素型輸送サービス「NX鉄道混載便」を開始する。
 12フィートコンテナ単位に満たない数量のため、鉄道輸送へのシフトが難しいとされる貨物についても、幹線輸送に鉄道を利用することでCO2排出量を削減した輸送を実現する。東京・大阪発札幌向けを対象とし、今後、積極的に鉄道貨物へのモーダルシフトを選択できるようサービスエリアの拡大とさらなる改良を重ね、同サービスを展開していくとしている。
 NX鉄道混載便の特徴は次のとおり。
 ◎2024年のトラックドライバーに対する時間外労働規制に対応した解決策として効果的◎CO2排出量を削減する環境にやさしい鉄道輸送サービスでESG経営に貢献◎鉄道コンテナ12フィート単位に満たない小ロット貨物についても鉄道輸送へのモーダルシフトが可能◎積替作業などのハンドリングが少ないため、貨物への負担が小さく、小口貨物特有のダメージを軽減。

今週掲載トピック一覧

  • ☆ウオッチ(145)『中国の配達産業を考察する』

  • ☆貨物自動車運送事業法改正案が成立、標準的な運賃「当分の間延長」に
    ☆通運連盟が通常総会、新理事長に松本年弘氏を選任
    ☆日本倉庫協会が通常総会、久保会長「24年問題は倉庫を含めた物流全体で取り組むべき問題」
    ☆交通労連トラック部会が政策討論集会、全ト協の坂本会長が労使一体の取り組み呼び掛ける
    ☆公取委の荷主101者立ち入り調査、買いたたきなど問題のある主な事例を公表
    ☆セイノーHDが機関投資家向け説明会、田口社長が中長期経営の方向性「ロードマップ2028」を発表
    ☆カンダHDが会社説明会、原島社長「創業80周年の今期は『新カンダ』を皆で」
    ☆持続可能な物流の実現に向けた検討会、「政策パッケージ」の内容を反映した最終とりまとめ案を審議
    ☆国交省、AI・IoTを活用した「輸送効率化推進事業費補助金」の公募を開始
    ☆国交省、23年度「トラック輸送の省エネ化推進事業」の申請受け付けの日程を発表
    ☆全通連が全国大会、福田会長「24年問題はJR貨物と緊密に連携して取り組む」との考え示す
    ☆東ト協が通常総会、支部長の選定に関する権限移譲など定款の一部変更を承認
    ☆神奈川ト協が通常総会、吉田会長が標準的な運賃の収受実現の必要性を重ねて強調
    ☆「フィジカルインターネット実現会議」が今年度第1回会合、化学品ワーキンググループの設置決める
    ☆NX欧州、フランス・リヨンで開催の世界最大級の医薬品展示会に出展
    ☆佐川急便が福島県と「包括的連携に関する協定」を締結、栃木市、守山市とも地域活性化で連携
    ☆SBSゼンツウ、働きやすい職場認証制度で89事業所が「二つ星」の認証受ける

今週のユソー編集室

  • ▼政府は今月2日「物流革新に向けた政策パッケージ」を公表し、同日には国土交通・経済産業・農林水産の各省が連名でガイドラインを公表した。
    ▼内容を見ると、多重構造の是正や適正運賃収受などについては、次期通常国会で規制的措置の法制化も明記されており「トラックGメン」などの施策とあわせ、労働力不足解消の一助となることを期待したい。
    ▼一方、これらの取り組みがどれだけの実効性を示せるか、懸念もつきまとう。「送料無料」表記の見直しについては、一般消費者から「意味があるのか」といった疑問の声も上がっているようだ。社会の理解を深めてもらう活動は、今後ますます重要になってくる。

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