元請け事業者に対し運送体制台帳義務付けを 新規措置案を提示 持続続可能な物流検討会
国土交通省・農林水産省・経済産業省は4月27日、対面・オンライン併用で第9回「持続可能な物流の実現に向けた検討会」を開き、トラック輸送の下請け構造に関する実態調査の結果を報告するとともに、事務局が元請運送事業者に対して「運送体制台帳(下請け運送事業者リスト)」の作成を義務付けることを盛り込んだ新規措置案を提示した。
実態調査は、トラック事業者向けアンケートと、荷主・実運送事業者・利用運増事業者向けヒアリングで実施。トラック事業者向けでは①荷主や元請け事業者等との関係性②下請け事業者との関係③発注手段や契約の書面化等の状況―についてアンケート調査を行い、全ト協の会員事業者4401社から回答を得た。
下請けの利用状況については74%の事業者が利用していると回答し、下請け金額は受託金額のおおむね90%以上で委託している。下請けを利用する理由は、「自社のトラックドライバーが不足」「荷主からの突発的な運送依頼」が多い。
中小零細事業者ほど3次請け以上となる割合が高く、資本金1千万円以下では「3次、4次、5次、それ以上、不明、把握不能」の合計が約15%に達している。
真荷主との契約やトラック事業者同士の契約の両方でほとんどの契約が書面化されているものの、付帯業務料金や燃料サーチャージについては書面化されていない割合が高い。また、資本金が少ないほど書面化されていない割合が高い。
契約書に記載のない付帯業務については、51%が「ある」と回答。そのうち85%がフォークリフトでの荷役があると回答している。
荷主・実運送事業者・利用運送事業者14事業者に実施したヒアリングでは、次のような意見が出た。
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