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2022年8月22日付 2899号

22年度モーダルシフト等補助金で無人フォーク導入など18件に交付を決定 国交省

 国土交通省は12日、2022年度モーダルシフト等推進事業費補助金で、計画策定経費補助6件、運行経費補助12件の合計18件について交付決定したと発表した。

 計画策定経費補助は、物流効率化法に基づく総合効率化計画策定のための費用や実証実験の実施費用に対して補助を行うもので、22年度は鉄道・船舶モーダルシフト各2件、幹線輸送集約化・中継輸送各1件を交付決定。

 総合トラック、三喜運輸、梶哲商店、メタル便、興和総合研究所による幹線輸送集約化の案件では、関東~東北の鋼材・鉄鋼材加工品の幹線輸送網を集約することによりトラック台数を削減するとともに、倉庫内の鋼材運搬に無人フォークリフトを導入することで省人化・自動化への転換を図る。また、山形県上山市から山形県・秋田県の過疎地域事業者間をミルクラン方式で行うことで、ラストワンマイル配送効率化を進める。

 これらの取り組みにより、CO2を年間83.8トン(59.3%)削減するとともに、走行車両台数を208台(50.0%)削減。また、ドライバー交替による中継輸送の実証実験を実施して課題などの検討を行うことで、働き方改革にもつなげる。

 総合効率化計画の認定を受けた事業への補助を行う運行経費補助では、船舶モーダルシフト6件、鉄道モーダルシフト4件、幹線輸送集約化2件を交付決定。このうち、大王製紙、ダイオーロジスティクス、サントリーホールディングス、サントリーロジスティクスによる鉄道モーダルシフトでは、トラックで行っていた関東から関西への飲料製品輸送と関西から関東への紙製品輸送を組み合わせて、鉄道に転換するラウンド輸送を行うことで、CO2を年間100.8トン(63.0%)削減するとともに、ドライバーの運転時間を1771時間(73.2%)削減する。

日本事業の強靭化へ向け事業再編を加速へ NXHD堀切副社長が22年度第2四半期決算会見

 NIPPON EXPRESSホールディングス(齋藤充社長)は10日、2022年12月期第2四半期連結決算を発表、同日オンラインで記者会見した堀切智副社長は業績の推移と経営計画の進捗(しんちょく)状況を説明し、日本事業の強靭化に向けてはグループ事業ポートフォリオを見直し、グループ事業の再編を加速させていく考えを示した。

 記事全文は電子版から。

今週掲載トピック一覧

  • ☆ウォッチ(135) 『中国の即時配達サービスを考察』
    ☆2024年問題への対応(9)『カンダホールディングス』
    ☆日本通運の物流環境大賞案件、CO2排出量を可視化する二つのツール駆使し顧客の懐に入り込む

  • ☆運輸労連の難波委員長が記者懇談会でコメント「魅力ある賃金の実現へ、23春闘は大きな転換点」
    ☆国交省がトラック輸送の省エネ化促進事業の1次公募開始、事業者の車両動態管理システムなどの導入支援で経費を一部補助
    ☆JR貨物犬飼社長、北海道・東北の豪雨で列車422本運休の打撃大きい
    ☆ヤマトHDが22年度第1四半期決算会見、投資先行で大幅減益も通期予想は達成可能の見通し示す
    ☆NXイタリア、ベネチアで水素エンジン搭載ボートによる配送サービス開始
    ☆ウエルシア薬局がセンコーの綾瀬市の新拠点内に在庫型物流センター開設
    ☆SBSHDの鎌田社長が22年度第2四半期決算会見、IT・LT戦略の強化方針示す
    ☆山九がサウジアラビアの超大型石油精製プラントでの7年間の日常保全業務を受託
    ☆トナミ運輸ほかが参画する環境省採択PJで水素エンジンの出力がディーゼル並み達成と発表
    ☆SGムービングがリネットジャパングループ子会社と提携し家電再資源化促進へ
    ☆三菱倉庫が医薬品物流データプラットフォーム「エムエル・チェーン」の運用開始
    ☆埼玉ト協が物流セミナー開催、カードゲーム「SDGs de 地方創生」使用し勉強
    ☆全ト協が4~6月期景況感公表、燃料高騰分の転嫁進まずさらに悪化
    ☆藤井国土交通事務次官が就任会見、物流分野での自動運転などの新技術をどう取り入れるか重要
    ☆国交省が21年度宅配実績発表、過去最高を更新するも伸び率2%台に低下

今週のユソー編集室

  • ▼今年の夏も豪雨災害が日本列島を襲っている。3日から16日かけて、北海道や東北、北陸などを中心として「これまでに経験したことのないような」大雨に見舞われた。
    ▼高速道路や一般国道で土砂流入等による通行止めが発生したほか、鉄道も複数個所で被災し、今も不通となっている区間がある。配達の遅延など、物流への影響も発生している。
    ▼国土交通省の異常気象時における輸送の目安では、1時間当たり50ミリメートルの降雨時は「輸送することは適切ではない」としている。避難指示が出ている中で荷主に輸送を強要されたケースがあるとも聞くが、荷主も物流事業者も、現場の「命を守らせる行動」をお願いしたい。

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