インタビュー (一社)全国物流ネットワーク協会会長 森日出男氏
構造的な課題の解決へ 会員相互が共創して新たな仕組み作る
――全流協の果たすべき役割は。
全流協は、東京地区における当時の路線トラック事業者の団体「東京路線トラック運賃指導委員会」として1953年に誕生し、その後「東京路線トラック協議会」などと名称を変更して現在に至っています。本年で創立69年を迎える非常に長い歴史をもった団体で、現在の会員数は特積み事業者を中心に65社となっています。トラック運送事業の市場規模約15兆円のうち、会員事業者の売上高合計が約7兆円に上る、規模の大きな企業で構成された団体だと認識しています。
今後の人手不足問題や社会的なインフラとして継続的に安全・安心なサービスを提供していくためには、やはり労働環境改善や業務効率の向上が必須の課題となってきますが、個社別の対応ではこうした構造的な課題の解決は難しいのが現実です。ですから全流協の使命は、トラック運送事業を経済や国民生活を支える国のインフラとして、会員が一致協力して課題の解決を図るとともに、業界の社会的地位を高めていくことと考えています。
良好な競争関係を維持しながら、会員相互が共創・協創して新たな仕組みやシステムを作り上げていくことが運営の根幹で、それはこれまでも、これからも、変わりません。
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