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2022年6月6日付 2889号

顧客と向き合う体制構築の完成度は3~4割との認識示す ヤマトHD長尾社長らが会見

会見する長尾社長

 ヤマトホールディングスの長尾裕社長ら幹部は3日、東京都港区の同本社で業界紙向けに記者会見し、ワンヤマト移行後1年間を振り返るとともに、今後の展望などを語った。

 長尾社長はその中で「なんとかワンヤマトがビジネスとして動くようにした1年だった」と振り返り、顧客と向き合う体制の構築については「ECネットワークの整備でSDが顧客と向き合う時間はできつつあるが、法人顧客へのアカウント営業では営業マンの質を上げる必要がある。全体としては現状で3~4割程度の完成度で、今後スピードを上げて取り組んでいきたい」とした。

記事全文は電子版から。

静岡県で施設の共同利用や地域内協配など協業を開始 トナミ運輸・第一貨物

第一貨物の静岡支店

 トナミ運輸(綿貫勝介社長)と第一貨物(米田総一郎社長)は1日、静岡県で初の協業を開始すると発表した。昨年2月のトナミホールディングス(綿貫勝介社長)とDTホールディングス(武藤幸規社長)の資本業務提携の一環となるもの。

 現在トナミ運輸と第一貨物の両社は静岡市駿河区にそれぞれ静岡支店を構え、顧客への配送業務を行っているが、トナミ運輸の施設が老朽化し手狭となっていることから、第一貨物静岡支店の特積み施設に移転・入居し施設を共同利用するとともに、地域内で共同配送を行い輸配送業務の効率化と自社戦力の稼働率向上を目指す。協業の開始は13日を予定している。

 トナミ運輸は第一貨物静岡支店の特積みホームスペース約3千平方メートルのうち約千平方メートルを賃借し、現在の約1・5倍の増床効果を得るほか、旧静岡支店施設の有効利用策を検討していく。第一貨物は施設の共同利用により稼働率の向上を実現する。両社は営業業務情報に関して厳格な情報隔離措置を執り、コンプライアンス遵守を徹底するとしている。

 今後は、同支店での幹線輸送の相互補完も検討していくほか、他の地域においても施設の共同利用を模索していく。協業を進展させ、集荷・配送業務に関するITシステム共用化と運用業務最適化や温室効果ガスの排出量削減、働き方改革などに取り組み、企業価値向上やSDGsの実現を目指していく考え。

今週掲載トピック一覧

  • ☆特集・営業倉庫
     インタビュー-日本倉庫協会常務理事・嶋﨑真理氏
    ☆特集・通運
     寄稿-全国通運連盟理事長・川勝敏弘氏
       『通運連盟の22年度事業、高まるニーズ捉え』
      栃木県北通運社長・中郷昌男氏
       『発着通運とJR貨物が同じサービス品質目指し三位一体で三手解消へ』
      JR貨物取締役常務執行役員鉄道ロジスティクス本部長・吉澤淳氏
       『山陽脱線事故等踏まえ安全確立に全力で』
      各通運事業者担当者に聞く2022年度営業施策
       日本通運
       全国通運
       日本FL
    ☆経済と物流の表裏分析(39)『足元の日本経済はインフレなのか(その4)』

  • ☆武田薬品工業・三菱倉庫、一部医薬品で流通過程の温度・位置情報をリアルタイムで可視化・共有化するサービスを開始
    ☆古賀三井倉庫HD社長が会見で新たなグループ理念と中期経営計画を発表、好評な「サステネリンク」を重要なツールに企業価値向上と持続的成長目指す
    ☆押入れ産業が物流マッチングサイト「ロジセレクト」で『運送版コミュニティサイト』リリースへ
    ☆陸災防・安全対策検討会、最大積載2~5トンの保護帽着用義務は昇降装置等装備で適用除外を検討
    ☆加納日本パレット協会会長が会見、パレットの国際間輸送での関税撤廃を引き続き訴えていく考え示す
    ☆日本通運が医薬品関連産業向けロジスティクスサービスでマイナス20~85度の超低温度帯対応を開始
    ☆JR貨物・大和ハウスが北海道最大規模のDPL札幌レールゲートを竣工、5社協働プロジェクト開始へ
    ☆三菱倉庫のタイとインドネシアの現地法人がGDP認証取得
    ☆SBSフレックが茨城県阿見町に大型の冷凍自動倉庫をメインとした「阿見第二物流センター」を竣工
    ☆全ト協坂本会長が理事会であいさつ、公取委の荷主対策に本格化受けて「堂々と運賃交渉」するよう呼び掛け
    ☆関通連が通常総会開催、新会長に桑原氏を選任
    ☆佐川急便が埼玉県久喜市・山形県最上町と相次いで包括連携協定締結
    ☆鴻池運輸が7月にドローンパイロットライセンス取得可能な施設を茨城県に開校へ
    ☆関交協が優良組合員特別表彰などの表彰式開催、第51回通常総代会開く
    ☆公取委・中企庁が重点立ち入り調査の業種に道路貨物運送業も選定

今週のユソー編集室

  • ▼5月27日に開催された関東通運業連合会通常総会後の懇親会は、着座で行うなど新型コロナウイルス対策を施しながらではあったものの、3年ぶりの対面形式となった。
    ▼懇親会では司会者のアナウンスで参加者が会社ごとにステージに上り、あいさつする時間が設けられた。印象に残ったのは、ステージ上のどの顔も一様にうれしそうだったことだ。
    ▼「久しぶりに一発芸を」とおどける参加者に対して、会場から「やめろ」の声が掛かるなど、もともと身内意識の高い業界ということもあって、どこか懐かしい心の和む場面もあった。重症化率の低下などコロナ禍の収束も見えてきつつある。あと少しの辛抱だと思いたい。

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