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2022年5月23日付 2887号

長時間労働改善で荷主に厚労省が働きかけも 労政審の告示見直し作業部会

第5回作業部会の模様

 労働政策審議会労働条件分科会自動車運転者労働時間等専門委員会トラック作業部会(藤村博之部会長)は19日、東京都港区の航空会館で第5回会合を開いてトラック運転者の改善基準告示の見直しに向けた審議を行い、労働者側委員は年間拘束時間3300時間以内、1日の休息期間11時間などとするこれまでの意見をあらためて主張。使用者側委員は、荷主との商慣行が改善されない限り、告示が見直されても遵守が困難な状況が見込まれることから、大幅な見直しや細かい時間の設定は避けるべきとの意見を繰り返し、双方の主張は平行線をたどった。

 これに対し、厚生労働省の担当官は、ドライバーの長時間労働の原因が荷主にあったとしても、労働基準監督官による荷主への指導・監督の権限はないが、労働時間等設定改善法の枠組みの中で、厚労省として働き掛けを行うことは可能であるとし、次回会合で具体的な進め方について提案を行うとした。

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真貝社長が山陽線脱線事故踏まえ再発防止に全力で取り組む姿勢強調 JR貨物

 JR貨物の真貝康一社長は18日の定例記者会見で、山陽線脱線事故であらためて関係者に謝罪した上で、国土交通省からの改善指示を重く受け止め、関係者と連携して再発防止に全力を尽くす姿勢を強調するとともに、22年3月期連結決算について、経常利益を確保できたことを評価する考えを示した。

記事全文は電子版から。

今週掲載トピック一覧

  • ☆各証券取引所上場陸運系物流企業の売上高・営業利益率・時価総額・ROE・ROAランキング

  • ☆NXHDが7月1日付組織改正、グローバル事業本部を機能集約し強化
    ☆センコーGHDが5ヵ年の中期経営計画発表、売上高1兆円目標に
    ☆セイノーHD田口社長が会見、オープン・パブリック・プラットフォームの展開進め環境負荷低減など取り組み加速
    ☆NEDO、佐賀急便等と連携してドローンの配送実証実施し機能確認
    ☆NXHDが「気候関連財務情報開示タスクフォース」の提言に賛同表明
    ☆日立物流が「SSCV」関連で3件目の特許取得
    ☆NXHDの海外・航空・海運関連の第1四半期業績は大幅増収
    ☆JR貨物決算会見、コンテナ減送も鉄道ロジ事業で増収確保
    ☆三菱倉庫、ラピュタロボティクスと資本業務提携を締結
    ☆KWEが近鉄GHDのTOBに賛同表明し上場廃止へ
    ☆取引環境・労働時間等改善埼玉地方協議会、ドライバーの長時間労働発生の認識が荷主と物流事業者で大きく乖離
    ☆SGリアルティと三菱商事都市開発が共同開発の川崎の物流施設竣工
    ☆各社の22年3月期連結決算

今週のユソー編集室

  • ▼先月北海道知床沖で発生した遊覧船事故では、現在国土交通省で事故対策検討委員会が開かれ、監査・行政処分のあり方や船舶検査の実効性の向上などが検討されている。
    ▼事故を起こした事業者は、以前から数々の不備が見受けられ、国土交通省による改善指導が行われていたとされているが、結果として人命を失う重大事故を発生させ、国交大臣が国にも反省点がある旨発言している。
    ▼ただ、物流業界にも言えることだが、どれほど監査を厳しくしても、違反時の罰則を厳格化しても、不正を完全に防ぐことは難しい。いかに事故を未然に防ぐ体制を整えていくか、関係者が一体となって知恵を出していく必要がある。

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