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2022年4月25日付 2884号

インタビュー―ヤマト運輸(株)執行役員DX推進担当・中林紀彦氏
データ・ドリブン経営で資源の最適配置や新サービス開発も

 データ・ドリブン経営の推進を担当しています。当社は2020年1月に経営構造改革プラン「YAMATO NEXT100」、21年1月に中期経営計画「Oneヤマト2023」を発表し、その中で「データ・ドリブン経営への転換」を掲げています。

 現在、DXを進めていくために必要となるデジタル基盤「Yamato Digital Platform(YDP、ヤマトデジタルプラットフォーム)」をクラウド上に構築しています。基本設計となるアーキテクチャをデザインし、社会環境やニーズが変化してもすぐに対応するためのデジタル基盤です。デザインとは、デジタルの中に仮想の都市や建造物を作っていくような感覚です。例えば、増改築を繰り返した旅館よりも、最初から一棟建てのホテルを建てた方が宿泊者にとって利用しやすい構造になります。

 YDPの現状は、都市に例えると道路や電気・ガス・水道などのインフラが整い、その上に必要な建物を建築しているところです。YDPで作った仕組みの一つが、EC向け配送商品「EAZY」です。その後もいくつかのサービスを提供していますが、直近では個人向け会員サービス「クロネコメンバーズ」のリニューアルや、複数のデジタルキーに対応し、オートロック付きマンションでもEAZYの置き配を可能とする「マルチデジタルキープラットフォーム」も、YDP上に構築しました。

 20年6月以降に発表した商品・サービスは、ほぼ全てYDP上に構築しています。

記事全文は電子版から。

新卒就職促進視野にPR動画を公開中 日倉協

 日本倉庫協会(小野孝則会長)はこのほど、倉庫業PR動画「令和のイチオシ!注目集める倉庫業」を製作し、ホームページ(https://www.nissokyo.or.jp/)とYouTube(https://www.Youtube.com/watch?v=PGUwvc7UEN0)で公開している。

 「新卒者の倉庫業界への就職促進を視野に入れ、倉庫業の基本的な業務内容を網羅した動画を作成し、視聴者に対して倉庫業の認知度向上とイメージアップを促す」をコンセプトとし◎倉庫の歴史・倉庫の種類◎業務の流れ◎倉庫業で活躍する女性◎機械化・情報化◎倉庫業の公益性や社会貢献への取り組み―などを解説している。

今週掲載トピック一覧

  • インタビュー―ヤマト運輸(株)執行役員(DX推進担当)・中林紀彦氏
    ☆経済と物流の表裏分析(36)『足元の日本経済はインフレなのか(その1)』

  • ☆国交省がエコシップ・モーダルシフト事業優良事業者発表 海運モーダルシフト大賞に日立物流など
    ☆日倉協が5月から会員事業者向けに創設した「物流DX機器導入促進補助制度」受け付け開始
    ☆LEVO岩村会長、LNGトラック普及に注力するとともにCO2排出削減のコンサル事業展開へ
    ☆全ト協が20年度版経営分析公表、回復傾向見られるものの小規模事業者は依然厳しさ
    ☆物流連標準化小委が調査の中間報告、運べなくなるリスク数値化して明示を
    ☆国交省、無人航空機のレベル4飛行へ制度の方向性示す
    ☆アサヒロジスティクスが22年度経営計画発表会、売上高410億円へ
    ☆三井不動産の物流施設開発方針発表、都心型施設やデータセンター強化など展開
    ☆全ト協がGマークの申請を7月1~14日に受け付け、書類作成システム運用開始
    ☆日倉協が新卒就職促進視野にPR動画を公開中
    ☆東ト協経営教育委員会が20年度経営分析結果公表、車両10台以下の営業利益率は13年連続マイナス
    ☆物流連懇談会を開催、田村成田空港社長が講演
    ☆NXインドがカルナータカ州立学校に校舎を建設・寄贈、CSR活動の一環で
    ☆国交省が視野障害対策マニュアル公表、無自覚での運転は重大事故起こす可能性

今週のユソー編集室

  • ▼世界情勢が先行きの不透明感を増しているが、環境への取り組みが待ったなしの状況であることに変わりはない。
    ▼日本でもカーボンニュートラル実現に向けて各分野での目標が掲げられており、自動車分野も例外ではない。
    ▼政府のグリーン成長戦略では、乗用車や小型貨物車で電動化などに関する目標が設定されているが、中・大型車の目標設定は2030年を見込んでいる。
    ▼目標設定までに時間がかかりすぎるとの印象を受けるが、それだけ高いハードルが存在するということだろう。
    ▼貴重な時間を浪費することのないよう、今ある技術やツールを使いながらブラッシュアップを図り、少しでも前に進むことが肝要だ。

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