物流DX
機械化・デジタル化を通じて物流のこれまでの在り方を変革する「物流DX」。写真は2021年10月に横浜市内に竣工したSBSリコーロジスティクスの「物流センター横浜金沢」に導入されたロボットストレージシステム「オートストア」。
機械化・デジタル化を通じて物流のこれまでの在り方を変革する「物流DX」。写真は2021年10月に横浜市内に竣工したSBSリコーロジスティクスの「物流センター横浜金沢」に導入されたロボットストレージシステム「オートストア」。
12月24日に閣議決定された2022年度予算では、国土交通省関係で21年度比1%減の5兆8508億円が認められており、物流関係でも物流生産性向上の推進や災害に強い物流システムの構築など、21年度に実施した事業の継続が認められているものの、夏の概算要求額に対して大きく減額された内容となっている。
公共交通・物流政策関係の予算額は210億4100万円で21年度とほぼ同額となったが、物流生産性の向上では、夏の概算要求額1億2800万円に対してほぼ半減となる6900万円(21年度予算比7%減)にとどまっている。
物流生産性向上の推進では、21年度同様に物効率化法の総合効率化計画策定に必要な協議会の開催や実験に対して経費補助を行う「計画策定支援事業」と「モーダルシフト等支援事業」を継続するほか、物流DXの推進等を支える高度物流人材の育成・確保に関する調査を実施する「物流生産性向上促進調査事業」を新たに盛り込んでいる。
「計画策定支援事業」については、現行1件につき200万円となっている補助額を夏の要求段階では1千万円まで引き上げることを見込んでいたものの、22年度も200万円となる可能性が高い。
災害に強い物流システムの構築については、21年度予算比64%減となる1100万円、概算要求で新規として1500万円を要求していた「倉庫内遊休スペースの効率的利用の推進」は認められなかった。
エネルギー対策特別会計(エネ特)を活用した「新技術を用いたサプライチェーン全体の輸送効率化推進」(62億円の内数)や「過疎地等における無人航空機を活用した物流の実用化」(8億円の内数)、「冷凍冷蔵倉庫への省エネ型自然冷媒機器の導入支援」(73億円の内数)などについては、21年度とほぼ同内容・予算額で認められている。
自動車局関係では、トラック運送業における働き方改革の推進で、21年度比9%増の9200万円、危機時等におけるトラック運送業の「強靭性の確保」で12%減の1700万円、自動車運送事業の運行管理の高度化で4%増の2500万円などが認められている。
エネ特では、低炭素型ディーゼルトラック普及加速化事業(29億6500万円)やAI・IoTを活用したさらなる輸送効率化推進事業(62億円)などが21年度同額で計上されている。
☆各界年頭あいさつ
☆新春特集『物流DX・物流のあり方を変革』
◎総合物流施策大綱「自動化等に取り組む事業者、25年度までに100%を目標に」
◎特別寄稿・宮里隆司NX総合研究所コンサルタント「物流DX、取り組むポイント」
◎注目機器紹介
※ギークプラス「従量課金サービスと教習所、本年4月本格スタート」
※マイティーカーサービス「無人搬送フォークAGILOX、360度旋回でスペース確保」
※オークラ輸送機「かご車にも積載可能、混載パレタイズシステム」
※Dynabook「DE200、現場の課題解決を促進」
☆臨海鉄道特集・八戸臨海鉄道『本社移転し現場一体に、コミュニケーションの活発化など狙い』
☆JR貨物が3月12日ダイヤ改正の内容発表、関東~関西間の通運事業者向けブロックトレイン新設など
☆国交省、Gマーク事業者以外にも認める「遠隔点呼」の制度を今春にもスタート
☆NX総研が21・22年度の経済と貨物輸送の見通しを発表、国内貨物輸送は2年連続プラスに
☆ヤマト運輸・シスメックス、神戸~川崎間で超低温保冷剤を使用した遺伝子検査用試薬の混載輸送開始
☆セイノーHDが出前館と業務提携、ラストワンマイルで協業
☆全ト協が「引越事業者優良認定制度」認定事業者発表、67の事業者を認定
☆陸災防が「第1回陸上貨物運送業における荷役作業の安全対策に関する検討会」開催、荷主協力含め検討
☆日通が夜間飛行を含むドローン活用の実証実験、国内物流業界初
☆SBSHDが車両情報をウェブ上で一括管理するデータベースシステム「Sais」を導入