フィジカルインターネット実現会議を設置し検討開始 国交省・経産省
経済産業省と国土交通省は、労働力不足が深刻化し需要と供給のバランスが崩れつつある物流分野について、関連する情報などを相互に接続する「フィジカルインターネット」の実現を通じた効率化徹底に向け「フィジカルインターネット実現会議」を設置。6日にウェブ会議形式で初会合を開き、2040年ごろを見込んでいるフィジカルインターネットのゴールイメージ実現に向け必要な要素やロードマップに関する検討を開始した。
フィジカルインターネットは、「相互に結びついた物流ネットワークを基盤とするグローバルなロジスティクスシステム」などと定義され、情報・物理・財務フローなどに関する情報の相互接続のみならず、スワップボディコンテナやユニットロード輸送をはじめとして、輸送や保管に関連するプロセスについても、接続の前提として考慮する必要があるとされる。
実現会議では、40年ごろのフィジカルインターネットのゴールイメージや、実現に必要な要素、課題抽出と解決方策などについて検討する。
実現に必要な要素については①ユニットロードシステムの確立②業種横断的な共同輸配送プラットフォームの構築③企業の物流(調達・販売)も含めたサプライチェーンマネジメントの徹底④物流DX―などが例として挙げられており、今後これらの実現に向けた課題や解決方策について検討を深める。
委員には、学識経験者のほか、経済・物流関連団体の関係者、コンサルタントをはじめとする19人が選ばれており、座長は置いていない。
21年度内に月1回程度会議を開き、年度末前後に取りまとめを行う。