坂本体制が3期目に 難局に立ち向かう 全ト協が総会・理事会
全日本トラック協会(坂本克己会長)は24日、東京都港区の第一ホテル東京で第98回通常総会・第191回理事会を開き、任期満了に伴う役員改選で、坂本会長を再任した。新型コロナウイルスの影響などにより厳しい経営を強いられているトラック運送業界は、3期目を迎えた坂本体制のもと、標準的な運賃の届け出推進などを通じて難局に立ち向かう。
冒頭あいさつで坂本会長は、標準的な運賃について、「新型コロナの影響で届け出率が思うように上がっていないが、ドライバーにしっかりとした労働条件を提供するために届け出は必要。時限措置なので、期限が来ても届け出割合が低い状況なら、議員立法で貨物自動車運送事業法を改正した国会議員も耳を貸してくれなくなる」と述べ、届け出を行うよう促した。
5月末現在、全国での届け出割合は約25%にとどまっているが、6割を超える地域もあり、全ト協ではこうした地域での取り組み事例を水平展開するなど、届け出率向上につながる取り組みを進めるとともに、今後もさまざまツールを活用しながら各都道府県トラック協会や会員をサポートしていく。
議事では、2020年度事業報告や計算書類案などを承認。
第26回事業者大会は、10月14日に名古屋市内で開催し、来年は札幌市内で開催の予定。
役員改選では、坂本会長のほか、工藤修二・庄子清一・浅井隆・小林和男・寺岡洋一・小丸成洋・眞鍋博俊・秋田進の8副会長と、桝野龍二理事長を再任。退任した辻卓史副会長の後任に中川才助理事を新任した。
なお、同じく退任した小林幹愛副会長の後任は、7月の理事会で会長指名により決定する。