新中計(21~23年度)発表 DXと積極的M&Aで売上高1600億円など目指す トナミHD
トナミホールディングス(綿貫勝介社長)は12日、2021~23年度の3年間を期間とする新・中期経営計画を発表した。「TONAMI NEW PLAN 2023」をコーポレートスローガンに、DXや積極的M&Aで、最終年度の売上高1600億円などを目指していく。併せて将来的に売上高2千億円、営業利益100億円を達成し、特積み系総合物流事業者トップ3の地位を確立するビジョンも掲げた。
重点戦略は①輸送サービスと物流サービスの連携強化・新規流通センター開発、M&Aや事業再編による事業の成長②TDX(トナミ・デジタルトランスフォーメーション)による業務効率向上と物流・輸送高度化③多様な人材を採用確保、事業形態や地域特性に応じた人事制度構築④自己資本比率向上と安定した資本政策⑤経営品質(CSR・BCP)と成長性(ESG)評価や社会的認知度向上―の5項目。
①では21年9月にグループの京神倉庫が大阪府箕面市に倉庫を開設するほか、21年秋にはトナミ運輸が埼玉県春日部市に流通センターを新設する。
②では、すでに荷物送り状等のペーパーレス化による貨物照会への回答迅速化等に取り組んでおり、今後もTDXによって業務効率化とサービス向上を並立的に進めていく。
期間中の投資は、特積み新店所、情報システム、車両代替等で200億円を計画した。
最終年度の目標数値は左上表のとおり。
同日記者会見した綿貫社長は「新中計では売上高1600億円の目標を掲げているが、これまで受け身だったM&Aに積極的に取り組み、投資も行うことで、達成は可能だと思っている」と述べるとともに、今後はコロナ禍でも引き合いの強い3PL業務について、提案営業ができる人材育成に力を入れていく考えを示した。
第一貨物との連携では、隣接施設の共有化など、即効性の高い案件を検討していく方針とした。