仏DPDグループと小口保冷のコンソーシアム設立 世界で参画企業募る ヤマトHD
ヤマトホールディングス(長尾裕社長)は24日、国際エクスプレス事業会社で欧州第2位の規模を持つフランスのDPDグループ(ボリス・ヴィンケルマンCEO)と、食品流通の確立に向けたコンソーシアム「Fresh Pass」を発足させたと発表した。今後世界各国で参画企業を募りながら、各国内外での高品質な小口保冷輸送の確立と普及を目指していく。
「Fresh Pass」では①ISOに基づいた小口保冷輸送方式の策定②各社が保有する物流ネットワークの相互活用③「Fresh Pass」ブランドの設立と運用④小口保冷輸送に関するノウハウの共有―に取り組む。
輸送時に荷物の積替を伴う小口保冷配送サービスの国際規格「ISO23412:2020」に基づき保冷輸送の品質管理方式の共通化を図り、参画各社の輸送資源を相互活用することで、オペレーションコストの低減や品質の担保を実現していく考え。
参画各社の輸送資材等に共通の名称とロゴを使用し、安全で高品質な輸送方式であることを可視化。世界基準の小口保冷輸送ネットワークによって、各社のビジネス拡大や信頼性向上に貢献し、食品流通の健全な発展に寄与していくほか、小口保冷輸送の強化を目指す物流事業者へのコンサルティングや、小口保冷輸送事業に新規参入する際のサポートも行っていくとしている。
両者は今後、「Fresh Pass」を世界各国に展開することで、持続可能な食品流通の普及を促進するためのインフラ・保存設備・加工施設の整備に加え、技術的能力の強化支援も行い、世界規模での最適な食品流通の実現に向けて取り組むとしているほか、各国の生産者・食品事業者に対しても、国内外の新市場への進出や、生産者と消費者を直接つなげる新たなビジネスモデルの創出を支援していくという。