トラックの隊列走行、後続車無人を実現 新東名の一部区間で 国交省経産省
国土交通省と経済産業省は5日、運送業界で深刻化するドライバー不足対策や燃費向上などの効果が期待されるトラック隊列走行について、新東名高速で後続車無人走行を実現したと発表した。
後続車無人走行は、2月22日に新東名高速の遠州森町パーキングエリア(PA)~浜松サービスエリア(SA)間約15キロメートルで実現したもので、先頭車でドライバーが運転操作を行い、後続の2台目と3台目には助手席に保安要員が乗車した。
SA・PA内では、車間5メートルで走行し、本線までの狭い曲線区間でも隊列を組んだ状態を維持。本線では時速80キロメートル車間9メートルで隊列走行を行った。
今回の走行では、特段問題は発生しなかったが、2025年以降としている商業化に向けては、一般車割り込み時の後続車停車後の対応などに課題が残るため、21年度に大型トラックの自動運転「レベル4」実現に向けたプロジェクトを立ち上げ、レベル4と隊列走行と組み合わせることで商業化につなげる。
なお、後続車有人の隊列走行については、21年度の商業化を見込んでおり、国内トラックメーカーの車両にも関係装置が搭載されることから、早期の営業運行が期待されるが、後続車にもそれぞれドライバーが乗車することから運送事業者にとってコストメリットが薄く、どこまで普及するかは現段階では不透明だ。