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2021年3月8日付 2831号

トラックの隊列走行、後続車無人を実現 新東名の一部区間で  国交省経産省

 国土交通省と経済産業省は5日、運送業界で深刻化するドライバー不足対策や燃費向上などの効果が期待されるトラック隊列走行について、新東名高速で後続車無人走行を実現したと発表した。

 後続車無人走行は、2月22日に新東名高速の遠州森町パーキングエリア(PA)~浜松サービスエリア(SA)間約15キロメートルで実現したもので、先頭車でドライバーが運転操作を行い、後続の2台目と3台目には助手席に保安要員が乗車した。

 SA・PA内では、車間5メートルで走行し、本線までの狭い曲線区間でも隊列を組んだ状態を維持。本線では時速80キロメートル車間9メートルで隊列走行を行った。

 今回の走行では、特段問題は発生しなかったが、2025年以降としている商業化に向けては、一般車割り込み時の後続車停車後の対応などに課題が残るため、21年度に大型トラックの自動運転「レベル4」実現に向けたプロジェクトを立ち上げ、レベル4と隊列走行と組み合わせることで商業化につなげる。

 なお、後続車有人の隊列走行については、21年度の商業化を見込んでおり、国内トラックメーカーの車両にも関係装置が搭載されることから、早期の営業運行が期待されるが、後続車にもそれぞれドライバーが乗車することから運送事業者にとってコストメリットが薄く、どこまで普及するかは現段階では不透明だ。

東京都江東区内に深川支店オープン、建て替え工事が完了  西濃運輸

きょう営業を開始する深川支店の外観

 西濃運輸(小寺康久社長)は、昨年から整備を進めてきた東京都江東区の深川支店の建て替え工事を完了、きょう8日営業を開始する。新たな深川支店は、東京都江東区新砂1の3の7に所在し、敷地面積は1万1366平方メートル。管理部とトラックターミナルからなる6階建ての建物は延べ床面積2万7404平方メートル。

 トラックターミナルは、1階が87.7メートル×29メートルのプラットホームで、2~6階は物流倉庫となっており中期経営計画で強化を掲げる「ロジ・トランス機能」を持つことから、顧客満足向上と収益向上に期待がかかる。管理部には、事務所、応接室、乗務員控室、会議室、食堂、仮眠室、浴室などを備える。

 旧深川支店は、1968年3月の竣工以来、日本の政治経済の中核地域である千代田区・中央区を担当区域として同社の発展に寄与してきたが、支店の周辺環境が一大居住・商業地域へと大きく変貌してきたこともあり、2016年3月に江東区にオープンした「セイノーロジ・トランス 新木場」の完成を機に同所へ移転、東京支店として営業を行ってきた。

今週掲載トピック一覧

  • ☆特集・日通、医薬品サプライネットを構築
    ☆引越特集(2)
     各社の施策
      サカイ引越センター
      SGムービング
      日本通運海外引越事業支店
      福山通運
      アイユーシー

  • ☆秡川国交省自動車局長が定例会見、標準的な運賃の届け出は全事業者の4.7%で一層の浸透図る姿勢示す
    ☆社整審・交政審環境部会等、ワーキンググループ設置し2050年までのカーボンニュートラル達成に向けた検討開始
    ☆ヤマトHDが4月1日からクロネコマークを刷新、アドバンスマークの新設やロゴ等の変更も
    ☆SGHDがXフロンティアの全面稼働を発表、各社の連携本格化
    ☆西濃運輸が新型コロナウイルスワクチンの2次配送問い合わせ窓口を設置、自治体担当者向け
    ☆国交省が国際海上コンテナの陸上輸送に関する安全対策会議開催、海コン情報の運転者への伝達はトラック協会加入の有無で大差なし
    ☆日通商事タイランド・AZLタイランド、新ロジスティクスセンター竣工

今週のユソー編集室

  • ▼東日本大震災の発生から11日で10年を迎える。どれだけ年月を経ても被災された方々の心の痛みが消えることはないだろう。
    ▼震災後、全国の物流関係者が、緊急物資の輸送・保管や、インフラの復旧・復興に向けた輸送などに尽力したことで、平時とは違う物流の役割が広く社会に認められた。
    ▼その後の度重なる災害でも、物流は黙々と暮らしや経済を下支えしてきた。そして今、物流関係者はコロナ禍の日々を支えようと、それぞれの持ち場で懸命に知恵を絞り汗を流している。
    ▼東日本大震災から10年の節目を迎えるに当たり、これまでの物流関係者の労苦と功績をあらためて感謝の気持ちで見つめ直したい。

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