中計目標達成に向けDX戦略を策定、新事業創出見据え 日立物流
日立物流(中谷康夫社長)は13日、2021年度を最終年度とする中期経営計画「LOGISTEED2021」に盛り込まれたデジタルプラットフォームを通じた多様なパートナーとのオープンイノベーション実現に向け、デジタルトランスフォーメーション(DX)の重点施策などをまとめた「DX戦略~『LOGISTEED2021』実現に向けて」を策定した。
DX戦略では、「CPS(Cyber Physical System)と協創による価値創造」を基本方針に、現場(フィジカル空間)にある多様なデータをセンサーネットワークやシステムで収集し、サイバー空間でそれらのビッグデータをAIなどにより分析。そこで蓄えた情報や価値を現場に投入し、さらなる現場力の強化を図るとともに、さまざまな協創パートナーとのオープンイノベーションの活性化により、新事業・ビジネスモデルの創出につなげる。
重点施策として①協創によりデータを価値に変えるエクスターナル(社外向け)DX②業務を効率化しデータを集約するインターナル(社内向け)DX③DXを実現する組織づくり・人財④ITガバナンスの強化―などを行うとし、社外向けDXでは、サプライチェーン上の情報を一元管理・可視化し、課題解決をサポートするSCDOS(Supply Chain Design & Optimization Services)や、自動化・省人化のノウハウとデジタル技術を組み合わせて業界ごとに標準化して提供するスマートウエアハウスを提供するとともに、IoTテクノロジーを駆使して輸送事業者の業務効率化、事故ゼロ化を支援するサービスプラットフォーム(SSCV・Smart & Safety Connected Vehicle)を拡大。
社内向けDXでは、社内業務データや顧客のSCMデータを集約するデジタル事業基盤構築や、複数拠点の最適運営を実現する倉庫内デジタルプラットフォーム推進、基幹システムを集約・統合して基幹業務の効率向上とガバナンス強化などを図る。
また、全社ボトムアップにより業務改善を進めるVC21活動(Value Change & Creation 2021年度)の一環としてRPA(Robotic Process Automation)の導入を推進する。