スワップボディ活用など優良事例6件表彰、グリーン物流パートナーシップ会議 国交省・経産省等
国土交通省・経済産業省等は16日、東京都千代田区の日経カンファレンスルームで2020年度のグリーン物流パートナーシップ会議を開催。国土交通大臣表彰にはホームロジスティクス(柳川弘之社長)ほか2社による「スワップボディを活用した共同輸送事業」、経済産業大臣表彰には江崎グリコ(江崎勝久社長)ほか9社による「VMIセンター導入による調達物流の最適化」が選ばれた。
会議の冒頭あいさつした代表世話人の杉山武彦一橋大名誉教授は、16年目19回目を迎えた本年の会議は新型コロナウイルス対策で、これまでと異なったスタイルでの開催となったが、会場で表彰受賞者と対面できたことに感謝すると述べた上で、表彰された事例に代表される荷主と物流事業者の連携による物流効率化の取り組みは、政府が掲げるカーボンニュートラルの目標達成にも意義があるとの考えを強調。取り組み内容のさらなる発信を進め、新型コロナを契機に高まる社会の物流に対する重要性の認識を追い風に、業界の垣根を越えた取り組みの輪をさらに広げることが重要であるとした。
続いてあいさつした赤羽一嘉国土交通大臣は、コロナ禍の中、国民生活や経済活動を支えるエッセンシャルサービスを提供している物流関係者に感謝の意を示した上で、表彰事例は関係者が相互に課題を認識し、環境負荷低減や生産性向上につなげた顕著な取り組みであるとして、全国への広がりに期待すると述べた。
江島潔経済産業副大臣は、トラックドライバー不足に加え、新型コロナによる新たな課題が加わり、「物流クライシス」が現実味を帯びてきたと指摘。こうした状況に対して、経産省では自動配送ロボットの実証実験やホワイト物流の推進などの対応を進めていることを説明した。
あいさつの後、表彰と記念撮影が行われた。各表彰の取り組み内容・企業名(順序は配布資料に基づく)は次のとおり。
【国土交通大臣表彰】◎「スワップボディを活用した共同輸送事業」=ホームロジスティクス、ユニ・チャームプロダクツ、トランコム。
【経済産業大臣表彰】◎「VMIセンター導入による調達物流の最適化」=江崎グリコ、川西倉庫、グリコ栄養食品、国分グループ本社、塩野香料、長岡香料、新田ゼラチン、不二製油、松谷化学工業、ヤマエ久野。
【国土交通省大臣官房公共交通・物流政策審議官表彰】◎「RORO船を用いた本州内紙製品バラ積輸送(愛知~埼玉間)」=栗林商船、王子物流、東海協和、栗林運輸。
【経済産業省商務・サービス審議官表彰】◎「異業種メーカー3社の共同連携輸送による環境負荷低減~高積載スワップボディを活用したラウンド輸送~」=ライオン、モンデリーズ・ジャパン、J―オイルミルズ、鈴与。
【グリーン物流パートナーシップ会議特別賞】◎「アクティブRFIDタグ搭載スマートパレットの活用による物流の生産性向上」=東レ、ユーピーアール◎「ゴルフ用品業界における共同配送事業」=日本ゴルフ用品協会、Opex、ダンロップスポーツマーケティング、アクシネットジャパンインク、テーラーメイドゴルフ、大沢商会、ライト、セントラル工商、マジェスティゴルフ、ピンゴルフジャパン、ゴルフパートナー。