自走ロボットで配送、12社の実証を選定 技術開発を促進 NEDO
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO、石塚博昭理事長)は2日、「自動走行ロボットを活用した新たな配送サービス実現に向けた技術開発事業」について、佐川急便や日本郵便を含む12社・10ヵ所での実証実験を選定した。
新型コロナウイルスの影響で宅配需要が急増しており、ラストワンマイル物流における遠隔・非対面・非接触配送ニーズや配達員不足への対応策として、自動走行ロボットを活用した新たな配送サービスの早期実現が求められている。これらを受けてNEDOでは、自動走行ロボットの早期実用化によるサプライチェーンの強靭化と関連市場の活性化を目指し、自動走行ロボットの技術開発促進を進めている。
この事業では、自動走行ロボットを用いて、集合住宅や市街地、商業施設、工業地帯などで走行させる実証を11月以降順次実施し、一部では公道での実証を行うとともに、自動走行ロボットを活用した新たな配送サービス実現の観点から、社会受容性の向上に向けた取り組みのあり方などの分析・検討も実施していく。
◎事業化に向けて核となるユースケースの明確化◎自動走行ロボットの仕様に関する安全性評価や自動走行ロボットの安全な運用体制の構築◎自動走行ロボット活用に関する制度・法令などの検討・整備―など、この事業で得られた知見は、経済産業省が主導する「自動走行ロボットを活用した配送の実現に向けた官民協議会」に提供される。
選定された12事業者は次のとおり(順不同)。NTTドコモ、日本郵便、TIS、パナソニック、本田技術研究所、楽天、QBIT Robotics、ソフトバンク、佐川急便、アイシン精機、東芝、京セラコミュニケーションシステム。