通期見通し公表 減収、営業・経常減益も純利益2桁増を予想 日通
日本通運(齋藤充社長)は7月31日、2021年3月期第1四半期決算を発表、未定としていた通期業績・配当予想を公表した。
同日、ウェブ記者会見を行った堀切智副社長は、通期業績について、減収、営業・経常減益、純利益増益とする予想を説明した上で、新型コロナウイルスの影響が長期化する可能性が高い中で、徹底的なコストダウンと医薬品物流などの新たな事業領域への取り組みが経営上の最重要課題と考えていると語った。
第1四半期に関しては、新型コロナの感染防止に努めるともに、社会インフラとしての責務を果たし、顧客のサプライチェーンの維持を第一に全力を挙げて取り組んできたと振り返った。
その上で、減収、営業・経常減益も純利益は96億800万円の32.0%増と、大幅増益となった点については、不動産流動化に伴う物流不動産売却、政策保有株式売却などの効果と解説した。また、社会インフラを支えている従業員に対しての慰労と士気向上のため、特別手当19億円を支給したことを明らかにし、グループの今後の発展に必要な支出と判断したと説明した。
コストダウンへの取り組みでは、取扱数量に応じた適正な車両・人員配置や、社有戦力を最大限活用などにより外注費低減の効果は出ており、今後もさらに取り組みを進めていくとした。