ロジ・トランス機能強化で中期経営計画示す 顧客の繁栄後押し セイノーHD
セイノーホールディングス(田口義隆社長)は21日、2020年4月~23年3月を期間とする中期経営計画を発表。「特積みのセイノーからロジのセイノーへ」の戦略の下、ロジ・トランス機能のさらなる拡大を進め、23年3月期のロジスティクスでの売上高を20年3月期の36%増となる640億円とする目標を掲げている。
「Connecting our values ~すべてはお客様の繁栄のために~」をスローガンとする中期経営計画では、生産人口の減少や国内市場の縮小に伴う輸送量減少などの課題に対して、生産者と消費者をミニマムでつなぐサプライチェーンネットワーク構築などにより、顧客の生産性向上につながるスマートサプライチェーンの実現を目指す。実現に向けた重点戦略には①ロジ・トランス機能のさらなる拡大②ファクトリー機能の拡大③輸送グループのロジスティクス拡大④業種業態に特化した取り組み⑤省人化の加速―を柱に据え、グループ企業の多様性活用や機能強化を進めるとともに、「オープン・パブリック・プラットフォーム(OPP)」を通じた共同配送やトラックターミナルを活用したシェアリングなどを加速させる。
OPPでは、商流と物流を共同プラットフォーム化し、顧客や社会、同業者に新たな価値を提供。オープンで公共性の高いプラットフォームを構築することで、情報共有による物流アセットの高回転化を目指す。
中計期間中の投資額は1148億3300万円を見込み、このうちOPP構築などの戦略投資には91億円を投じる。
23年3月期の売上高や利益については、現段階では未定のため、確定後に開示するとしている。