新型コロナへの対策 感染の予防に向けたガイドライン策定、点呼時の留意点など 全ト協
全日本トラック協会(坂本克己会長)は14日、トラック業界における「新型コロナウイルス感染症予防対策ガイドライン(第1版)」を策定した。ガイドラインでは①感染予防対策の体制②健康管理③通勤④運転者に対する点呼⑤運行中⑥感染者が確認された場合の対応―などについて、事業者が講じるべき対策を盛り込んでいる。
感染予防対策の体制では、経営トップが率先して対策の策定・変更について検討する体制を整えるとともに、国や業界団体などを通じて正確な情報を常時収集するよう求めている。
健康管理では、従業員に対して、可能な限り朝夕2回の体温測定を行った上で、結果や症状を報告させ、発熱やせきなどの症状がある者は自宅待機とすることとしている。
通勤については、テレワーク、時差出勤、ローテーション勤務などの勤務形態の検討を通じ、通勤頻度を減らして公共交通機関の混雑緩和を図るほか、自家用車や自転車による通勤も推奨。
運転者に対する点呼では、適切な距離を保つほか、運行管理者と運転者の間にアクリル板や透明ビニールカーテンを設置することなどを求めている。
従業員の感染が確認された場合には保健所・医療機関の指示に従うとともに、各地方運輸局などに速やかに連絡することを求めている。また、人権に配慮し、個人名が特定されることのないよう留意することを求めている。さらに感染した従業員が回復後に人権侵害を受けることのないよう、事業所の従業員に指導を行い、円滑な社会復帰ができるよう十分に配慮することも盛り込んでいる。