物流MaaSの実現へ、目指すべき将来像や今後の方向性示す 経産省
経済産業省は20日、物流分野の新たなモビリティサービス「物流MaaS(Mobility as A Service)」の実現に向けたトラックの今後の取り組みなどに関する方向性を盛り込んだ勉強会の取りまとめを公表した。
経産省では、自動車産業でのコネクト、自動走行、モビリティサービス、電動化のいわゆる「CASE」への環境変化や物流でのドライバー不足、荷主・配送ニーズの多様化などの変化を踏まえ、物流の目指すべき将来像や実現に向けた取り組みの方向性などを検討するため、2019年12月に「物流MaaS勉強会」を設置。有識者、トラックメーカー、EC事業者、物流事業者などが参加し、幹線輸送、結節点、支線配送(域内~末端)で、それぞれのプレイヤーが取り組むべき方向性などについて検討してきた。
取りまとめでは商用車メーカーは、荷主・運送事業者・車両の物流・商流データの連携と物流機能の自動化の「合わせ技」で最適物流を実現して物流の付加価値向上を目指す「物流MaaSの実現像」に向けて、荷主・物流事業者などのプレイヤーが進める物流効率化に対しコネクテッド化やデジタル技術の活用を通じて共同輸送や混載配送、輸配送ルート最適化などを後押しすることが必要であると指摘。
実現に向けては、日本版FMS(車両運行管理に必要となるトラックデータの標準仕様)標準などを活用し、複数メーカーのトラック車両データを収集してトラックデータ連携の仕組みを確立するなどの具体的なアクションの推進を盛り込んでいる。