ヤマト・佐川・日本郵便の宅配3社で貨客混載、宮崎県西米良村で開始
宮崎県西米良村(黒木定藏村長)、佐川急便(本村正秀社長)、日本郵便(衣川和秀社長)、ヤマト運輸(栗栖利蔵社長)と日本工営(有元隆一社長)は23日、西米良村の小川地区で運行している村営の白ナンバーコミュニティバスによる貨客混載を経由した配送事業「カリコボーズのホイホイ便」の本格運行を開始した。
西米良村では既に、西都市~西米良村(村所)間で宮崎交通と日本郵便、ヤマト運輸による貨客混載が実施されており、ホイホイ便の運行開始によって西米良村は複数の貨客混載を運行する地域となる。佐川急便、日本郵便、ヤマト運輸の3社が共同で貨客混載輸送を行うのは全国初となり、村営の白ナンバーコミュニティバスによる貨客混載は、極めて画期的な取り組みとしている。
ホイホイ便の運行区間は、西米良村の中心部である村所地区から越野尾地区を経由して小川地区までの約21キロメートルで、旅客と宅配荷物を村営バスに載せた貨客混載として運行した後、小川地区の集落拠点施設「おがわ作小屋村」で村の委託配達員が村営バスから宅配荷物を受け取り、各戸へ配達する。
小川地区へ配達する宅配荷物の積み込み場所は、佐川急便とヤマト運輸が越野尾地区の湖の駅、日本郵便が村所地区の村所郵便局、村内便が村所地区の村所驛。
小川地区から村所地区への輸送では、委託配達員が小川地区の郵便ポストから収集した郵便物や地区住民から集荷した宅配荷物を、おがわ作小屋村で村営バスの村所行き上り便に積み込み、村所地区まで貨客混載する。
関係者は今回の取り組みにより、人口減少や高齢化が進展する地域での効率的な配達モデルの確立、村営バスの維持、村内の物流サービスの円滑化、CO2排出量の抑制による環境負荷低減、委託配達員による高齢者の見守りなど、総合的な住民サービスを展開していくとしている。