サービス向上と新ソリューション提供へ 次世代型大規模施設「Xフロンティア」竣工 SGHD
SGホールディングス(荒木秀夫社長)は1月31日、次世代型大規模物流センター「Xフロンティア」を竣工させた。グループ各社の機能を向上・順次集約することで、サービス向上と新たなソリューションを生み出す。
Xフロンティアは同社東京事務所に隣接する東京都江東区新砂3の2の9に所在。敷地面積は約7万3千平方メートル、建物が鉄骨造事務所棟7階建て・倉庫棟4階建て・延べ床面積約17万1千平方メートルの規模。
倉庫棟の1~2階には佐川急便の関東圏9ヵ所の中継センターを集約、トラック使用台数の削減と輸送・積載効率の向上を図る。5種類の自動仕分機を導入し1時間当たり約10万個の仕分が可能で、2層合わせて荷卸60台、積込236台の合計296台が同時着車できる。稼働は2021年1月の予定。
3階にはSGHグローバル・ジャパンと佐川グローバルロジスティクスが入居。SGHグローバルは約8500平方メートル(うち約4千平方メートルが保税倉庫)に首都圏6拠点を集約、国際物流における航空・船舶の輸出入オペレーションを1ヵ所で展開する。佐川急便中継センターとコンベヤーで直結し、通関から発送までの時間を短縮する。稼働は今月から。
佐川グローバルロジスティクスは約2万1千平方メートルを使用。うち約1万5千平方メートルをECプラットフォームセンターとし、最新のマテハン機器を順次導入して複数の中小EC事業者の共同利用倉庫とする。月間77万ピースの出荷を想定。稼働は20年4月から。
4階にはSGムービングが入居。約1万5千平方メートルを使用し、関東圏の4拠点を集約。大型・特殊輸送を取り扱い、美術品輸送に対応可能な定温倉庫も備える。グループ他社機能と融合させることで、新たなソリューション提案につなげる。稼働は20年5月から。
屋上に約250台分の大型駐車スペースを確保し、周辺地域の交通渋滞緩和に寄与するほか、災害発生時に3日間の稼働を支える非常用電源も確保した。
竣工に先立って現地で会見した荒木社長は「さまざまな機能が交わることで、ソリューション提案の提供価値を何倍にも上げることが可能になる。物流の新たな可能性を切り開くことに挑戦したい」と語った。