会員相互の連携促進へ 名古屋でフォーラム、講演会など行う 通運連盟
全国通運連盟(渡邉健二会長)は21日、名古屋市中区の名古屋東急ホテルで、第2回通運事業フォーラムを開催した。鉄道コンテナのラウンドユース促進のため会員同士の連携や交流を深めることを目的として、前年度に仙台でスタートした取り組みで、2回目の本年度は名古屋で開催。中部地方を中心に全国から会員関係者ら約150人が参加した。
冒頭あいさつした渡邉会長は、鉄道利用運送(通運)事業者でもドライバー不足が深刻化しつつある現状を指摘した上で「鉄道コンテナ輸送がモーダルシフトの受け皿としての機能を発揮するためには、ラウンドユースによる生産性向上が大切であり、連携・共同促進のためにフォーラムを開催することとした」と述べ、フォーラム開催の意義を説明した。
引き続き、トヨタ・リサーチ・インスティチュート・アドバンスト・ディベロップメントの松尾芳明ディレクターによる「将来のモビリティ社会に向けた自動運転技術の開発」をテーマとする講演と、湯浅コンサルティングの湯浅和夫社長をコーディネーターとした「物流危機が切り拓く物流の未来」をテーマとするパネルディスカッションが行われた。
このうちパネルディスカッションでは、キユーピーの藤田正美上席執行役員ロジスティクス本部長と、サンスターグルーブSTARLECSの荒木協和理事ロジスティクス担当がパネリストとして参加。まず湯浅社長が物流業界の現状として、現場の労働力不足から荷主との関係性にパラダイムシフトが発生しており、不必要な附帯サービスの削減や適正運賃の収受など「物流危機は好機と捉えるべきであり、本来あるべき姿に近づきつつある」と指摘。さらに「物流の効率化は1社単独でやるべき話ではない」とも語り、荷主企業も物流企業も連携が重要であることを強調した。