SIPスマート物流について研究機関を再公募、データ基盤構築へ 国交省
国土交通省は9日、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期で採択された「スマート物流サービス」について、「物流・商流データ基盤に関する技術」と「省力化・自動化に資する自動データ収集技術」の二つのテーマについての研究開発機関の公募を開始した。公募期間は、「物流・商流データ基盤に関する技術」が10月7日、「省力化・自動化に資する自動データ収集技術」が10月21日まで。
SIPは、内閣府の総合科学技術・イノベーション会議が選定するプログラム。
第2期で採択された「スマート物流サービス」は、ヤマトホールディングスの田中従雅常務執行役員をプログラムディレクター(PD)に据え、5年間にわたりIoTやBD(ビッグデータ)、AIなどを活用して、物流・商流に関するオープン型データプラットフォームの構築に向けた検討や開発、実証実験を進める計画で昨年度スタートした。
昨年8~9月には研究開発機関の公募を行ったが、産官学の「オールジャパン」での取り組みというプログラムの理念に対し、応募企業・団体の応募数やバランスが十分でなかったことなどにより、計画を含めて見直しを行い、今回の再公募となった。
再公募開始後の9月12~13日には東京と大阪で説明会を開き、産官学の関係者にあらためてプログラムの目的や研究内容などについて紹介した。
12日に東京都千代田区のTKP新橋カンファレンスセンターで説明を行った田中PDは、昨年の公募では、応募企業・団体の構成が「偏った形になった」と説明した上で、再公募に向けてサプライチェーンに関係する11業界約50社からヒアリングを行ったことを報告。その結果、「日用消費財」「ドラッグストア・コンビニ等」「医薬品医療機器等」「地域物流」の四つの業種を対象に、SIPスマート物流サービスの研究開発を進める方針を固め、「物流・商流データ基盤に関する技術」と「省力化・自動化に資する自動データ収集技術」の研究開発機関の公募を開始したことを説明した。