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2019年8月26日付 2760号

21メートルダブル連結トラック グループ会社のバンテックが静岡県~京都府間2台運行開始  日立物流

運行を開始したバンテックのダブル連結トラック

 日立物流(中谷康夫社長)は22日、グループ会社のバンテック(児玉幸信社長)が、静岡県~京都府間でダブル連結トラックの幹線輸送を開始したと発表した。

 導入されたダブル連結トラックは全長21メートルの車両2台。大型トラック2台分の貨物を輸送できることから、ドライバー1人当たりの輸送効率が大幅に向上するとともに、CO2排出量の削減が見込める。また、静岡県と京都府から各1台が出発し、途中の新東名高速岡崎サービスエリアでドライバーが交代して出発地に戻ることで、働き方改革につなげる。

 運行開始に当たっては、バンテックの安全GK推進部がドライバー向けの教育を実施。車両構造や特性に対する理解を促すとともに、連結部分の着脱訓練や一般道・高速道路での走行訓練を実施してきた。

 今後は、運行を開始した2台の状況を見極めた上で、増車などを検討していく方針。

医薬品流通で協業へ メディパルホールディングスと業務提携、技術・ノウハウ共有  三菱倉庫

 三菱倉庫(藤倉正夫社長)とメディパルホールディングス(渡辺秀一社長)は20日、業務提携契約を締結した。併せてメディパルは三菱倉庫の医薬品専門運送子会社DPネットワークに出資し、医薬品流通に関する最新・最適なプラットフォームの構築を目的とした協業を行っていく。

 本提携の内容は、市場出荷後から最終需要者までの全ての過程における全体最適な医薬品流通体制の構築を 目指し、両社で検討を進めていくというもの。また、DPネットワークが展開しているDP―Cool(三菱倉庫とDPネットワークが開発した医薬品の流通過程における品質管理基準「Good  Distribution Practice」(GDP)に準拠した新たな医薬品保冷配送サービス)を活用し、厳格な温度管理が可能で、より効率的な流通プラットフォームの構築を目指す。

 製薬企業から医薬品卸までの流通を担う三菱倉庫と、医療機関への流通を担うメディパルが、相互に保有する流通における技術やノウハウを共有することにより、これまで以上に高品質、効率的で切れ目の無い新しいサプライチェーンの実現を目指すことで方向性が合致し、提携の締結に至ったとしている。

今週掲載トピック一覧

  • ☆アベノミクス物流にとって「吉」か「凶」か(129) 『ヤマトの業績は早晩改善へ向かうと予想する根拠(その1)』
    ☆ウォッチ(99) 『中国中西部地域における国際輸送ルート開発に関する考察(1)~運行10年目を迎える「中欧班列」への回顧~』
    ☆四文字 『戦後できた「通運事業」』
    ☆日中ビジネスワンポイント(189)『中国で感心したこと』
    ☆人物ウィークリー、国土交通省自動車局・山﨑孝章環境政策課長

  • ☆YILが上海ロジセンターに自動搬送ロボットを導入し作業効率3倍に向上、EC企業向けに
    ☆JR貨物が通運連盟と共同で7イベントに出展
    ☆国交省が19年度モーダルシフト等推進事業費補助金に21件の交付を決定、多様な取り組み支援
    ☆警視庁が貨物車の駐車規制緩和のため52ヵ所78枠整備へ、今月末目途に
    ☆藤井国土交通審議官が会見、トラックの働き方改革は業界内の改善重要
    ☆国交省のインフラ活用検討会が中間まとめ公表、トラック隊列走行の実現に向け今後の方向性示す
    ☆JR貨物が荷役時間の予約等の機能を持たせたトラックドライバー向けアプリの概要発表、21年度本格稼働へ
    ☆トナミ運輸労使が富士登山ツアーを共催、過去最高の天候に
    ☆帝国データが「女性登用に対する企業の意識調査2019年」を発表、『運輸・倉庫』は女性活用・登用で従業員のモチベーション上昇など効果を実感
    ☆押入れ産業が小口トランクルームサービス「DEPOCO」発売
    ☆センコーが来年2月に兵庫県尼崎市に「災害に強く働きやすい都市型物流拠点」をコンセプトとした尼崎PDセンター開設へ
    ☆日通がカザフスタンのアルマトイ市に駐在員事務所を開設
    ☆全ト協が4~6月のトラック景況感速報発表、実車率・実働率ともに悪化し輸送効率低下が進行

今週のユソー編集室

  • ▼事業用自動車事故調査委員会がこのほど公表した、昨年11月に大阪市内で発生した大型トレーラーの死亡事故に関する報告書では、目を疑う記述が並んでいる。
    ▼トレーラーを所有する事業者では日常的にフェリーを利用しているが、ドライバーの船内での飲酒が常態化し、下船時に点呼が行われていない状態が長い間続いていた。
    ▼同社のドライバー24人に調査を行ったところ、20人がフェリーで飲酒していると回答し、このうち15人は乗船時の飲酒頻度について「毎回・ほぼ毎回」と回答している。
    ▼トラック業界は「飲酒運転撲滅」を掲げて、取り組みを進めているが、こうした事業者がいる限り目標達成は困難だ。

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