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2019年8月19日付 2759号

インタビュー 全日本トラック協会女性部会部会長 東京都トラック協会女性部本部長 原 玲子氏
女性部会の交流活性化へ 各トラック協会の中で立ち位置の確保を

 全日本トラック協会に女性部会が設置されてから1年半が経過し、本年には初の改選期を迎えた。全国の女性経営者たちとの交流を深めるため、今後どのような取り組みを展開していくのか聞いた。 聞き手 本紙記者・北川哲

―本年は全日本トラック協会女性部会が発足して初の改選期を迎えました。これまでを振り返って下さい。

 2017年12月に全ト協女性部会が発足しましたが、もともと全国各地に女性部会を持っているトラック協会はありました。例えば、近畿地方が比較的早くから取り組んでおり、大阪・京都・奈良・兵庫・福井の2府3県の女性経営者らが年1回大会を開いていました。

 この大会には、東京都トラック協会女性部の女性経営者もオブザーバーとして参加していました。

 そして、その後も各地で開かれる会合に参加していくうちに、全国の女性経営者たちと深い関わりを持って交流したいという意向を感じ、全国組織の必要性を感じるようになったのです。

 それ以来、東ト協女性部の関東地方を中心とした研修会では、各県のトラック協会の女性経営者の方々と交流を図るとともに、各県ト協の会長に対して、女性部会の設立をお願いしてきました。その成果も少しずつ実り、今では関東ブロックで女性部会を設置しているトラック協会は、東京も含め山梨・千葉・茨城の1都3県にまで広がってきました。

 この間、全ト協にもアプローチして各県ト協に働きかけを行うなどしていくうちに、全ト協でも女性部会が発足し、現在では、全国で女性部会を持つトラック協会は、26を数えるまでに広がり、女性部会員は約千人の規模になっています。そして本年度に入ってからは、各ブロックに協議会などを設置したことで、組織としての活動もしっかりできるのではないかと感じています。

インタビューの続きは電子版かコンビニプリントサービスでお読みいただけます。

4~6月の景況感は判断指標マイナス30.3でさらに悪化の見込み  全ト協

 全日本トラック協会(坂本克己会長)は8日、2019年4~6月期のトラック運送業の景況感(第106回速報)を公表。運賃・料金の水準は堅調に推移したものの、輸送数量減少などの影響を受け、輸送効率や営業収入などが低下したことから、判断指標はマイナス30.3となり、前回(19年1~3月期)から12.2ポイントの大幅悪化となった。今後の見通しは、輸送数量の減少に加えて、労働力不足による人件費上昇、燃料価格の高止まりなどが影響し、判断指標は今回からさらに7.8ポイント悪化し、マイナス38.1となる見込み。

今週掲載トピック一覧

  • ☆物流応援歌(17)『東京オリパラ対策 TDM評価(2)=東京港海コン輸送事業者の視点から』
    ☆四文字 『GHQという「懇請相手」』

  • ☆日通が九州AL支店MLCⅡ竣工、自動車関連物流の基幹施設
    ☆全ト協・日貨協連、7月のWebKIT成約運賃指数は26ヵ月連続の増加
    ☆SGHD・セイノーHD、幹線輸送の共同運行や共同配送等の連携で合意
    ☆国交省がダブル連結トラックの主な通行経路の対象区間を大幅拡大
    ☆セイノーHDがBD/IoTなどの開発拠点を開設へ
    ☆SBSHDの鎌田社長が会見、23年までに50万平方メートル増床しリコーロジの収益改善等へ
    ☆国交省等が第4回置き配検討会、引き渡しに瑕疵あれば配達後にも管理責任
    ☆藤田国交省事務次官が就任会見で抱負、トラック運送業での働き方改革後押し
    ☆厚労省が18年の自動車運転者使用事業場に対する監督指導結果公表、トラックの労働基準関係法令違反は依然8割
    ☆ホクレン、青函トンネル走る貨物列車廃止なら物量維持困難との見解示す
    ☆JR貨物の真貝社長がホクレンの会見受けコメント、今後も議論を重ねながら社会的使命果たす
    ☆全ト協が「トラックの日」ポスターデザインコンテストの入選作品公表、泉谷氏にグランプリ
    ☆国交省がASEANスマートコールドチェーン構想検討会を開催、各省庁等の連携強化
    ☆SBSリコーロジが福岡市東区内に物流センター開設、9月稼働
    ☆佐川急便・CBcloudが資本業務提携し軽貨物チャーター運送の配車大幅に効率化
    ☆佐川急便ほか2社、配送伝票入をAIで自動化する新たなシステムを本格稼働、月8400時間の作業時間短縮
    ☆物流各社の第1四半期決算

今週のユソー編集室

  • ▼先週は台風10号が列島を縦断し、西日本を中心に交通運輸産業が大きな影響を受けた。思い起こせば昨年の今ごろは、西日本豪雨により物流が大きく混乱した。
    ▼山陽線の長期不通など、特に大きな被害を受けた鉄道貨物輸送では、この7月の中国・九州地方の実績が前年比で大きな伸長を記録するなど、いかに豪雨の影響がすさまじかったかを物語っている。
    ▼それにしても心配なのは、台風、豪雨、酷暑、そして蒸し暑さという悪条件の中で開催される、来年の東京オリンピック・パラリンピックだ。交通対策に万全を期すのは当然として、文字どおり「運を天に任せる」話になるが、期間中の天候の安定を祈りたい。

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