モーダルシフト組み合わせた共同輸送で実車率99%を実現 物効法計画認定受ける JPR・キユーピー・サンスター
日本パレットレンタル(JPR、加納尚美社長)・キユーピー(長南収社長)・サンスター(吉岡貴司社長)の3社は18日、トラックと船舶を組み合わせた共同輸送を開始した。モーダルシフトによるCO2排出量削減のほか、キユーピーとサンスターの特性の異なる商品を混載することで積載効率の最大化を図るとともに、帰り荷にJPRのレンタルパレット輸送を組み合わせることで約99%の高い実車率を実現している。
共同輸送を開始したのは関西~九州間で、一部を船舶に置き換え、関西発はキユーピーとサンスターの商品を混載して輸送、九州発はJPRの輸送用レンタルパレットを積載することで輸送効率を高めた。
混載の対象商品は、マヨネーズやドレッシングなどの調味料とハミガキやハブラシなどのオーラルケア商品。これまで、マヨネーズやドレッシングなどの重量品を輸送する場合には最大積載量を満たしてもコンテナの空間が余る「重量勝ち」が多く発生する一方、オーラルケア商品のような軽量品はコンテナの容積最大限に積み込んでも最大積載量を満たさない「容積勝ち」になることが多かった。
今回の取り組みでは、各社で手配していた10トン車を20トンの13メートルセミトレーラーに変更して重量品と軽量品を組み合わせて輸送することに加え、3社の物流拠点を効果的に回ることで約99%の実車率を確保。また、船舶へのモーダルシフトや輸送効率化により、個社単位での輸送と比較して、CO2排出量を65%低減している。
さらに、長距離の陸送がなくなることで、ドライバーの年間稼働時間が2256時間削減できると想定され、労働環境の改善も期待できるとしている。
輸送の手配は関光汽船が行い、海運については阪九フェリーが担う。
なお、国土交通省は同日付で、関光汽船・キユーソー流通システム・JPRを実施主体として、この取り組みを物流効率化法の総合効率化計画に認定した。