性状異なる複数品目の共同輸送とモーダルシフト、同時に実現 大賞に山九含む4社 物流連
日本物流団体連合会(田村修二会長)はこのほど、第20回物流環境大賞の受賞者を発表。大賞には山九(中村公大社長)、三菱エンジニアリングプラスチックス(香坂靖社長)、日本ニュートリション(立川義大社長)、サンキュウ・トランスポート・東日本(松本育雄社長)の4社による『路線便輸送から複数品目の共同輸送および鉄道を利用したモーダルシフトの実施』が受賞した。
この取り組みは、茨城県神栖市の工場から東北各県向けに出る2社の合成樹脂と飼料添加物について、それまで別々に路線便で小口輸送していたものを、JR貨物の盛岡貨物ターミナル駅に拠点を設け、鹿島臨海鉄道神栖駅と盛岡貨物ターミナル駅間で鉄道コンテナによる共同輸送を行い、同駅からトラックで配送する形態へと転換したもの。大幅なCO2排出削減を実現したほか、性状の異なる複数品目の共同輸送と、モーダルシフトを同時に実現したことなどが評価された。
表彰式は6月25日の物流連定時総会で行われる。
大賞以外の各賞の受賞者と受賞テーマは次のとおり。
【物流環境保全活動賞(4件)】
◎日本通運、パナソニック、アプライアンス、日通・パナソニックロジスティクス『RORO船を活用した静岡~佐賀間のモーダルシフト』◎日本通運、横浜ゴム、浜ゴム物流『鉄道コンテナ輸送を活用した三重~広島間のモーダルシフト』◎飛騨産業、濃飛倉庫運輸『北海道から岐阜県までの幹線輸送に鉄道コンテナ輸送を活用』◎ロジスティクス・ネットワーク『継続的なモーダルシフトの取り組みについて』。
【物流環境啓蒙賞(1件)】
◎日本自動車ターミナル『トラックターミナルにおける「環境負荷の低減」と「環境意識の向上」』。
【物流環境負荷軽減技術開発賞(1件)】
◎山九、三井化学『500キログラムフレコン(合成樹脂)の内航船へのモーダルシフトおよび積載効率向上による環境対策』。
【物流環境特別賞(3件)】
◎センコー、旭化成ホームズ『住宅部材の輸送車両大型化による輸送効率化の取り組み』◎日本パレットレンタル、キユーピー、ライオン、関光汽船『異業種3社による往復幹線輸送の実現~内航フェリーによる海上モーダルシフト~』◎ランテック『冷蔵・冷凍食品の小口混載便の車両大型化によるドライバー不足と環境負荷低減への対応』。
【日本物流記者会賞(1件)】
◎ジェイアール東日本物流『JR東日本グループのインフラ(新幹線)を活用した新たな輸送』。