2015年の交通死亡事故、事業用トラック第1当事故308件で前年比7%減少するも依然多い追突事故 全ト協まとめ
全日本トラック協会はこのほど、2015年(1~12月)の交通死亡事故統計分析結果(発生地別)をまとめた。事業用トラックが第1当事者となった死亡事故件数は308件となり、前年比6.7%の減少となったが、車両相互の衝突事故が昨年に引き続き50%以上を占め、追突事故も依然として多い。
発生地別に見ると、大阪府が28件(前年比4件増)で最も多く、次いで東京都の25件(前年と同じ)、神奈川県の19件(2件増)、静岡県15件(2件増)、埼玉県14件(6件減)、北海道12件(2件増)、茨城県12件(4件増)、千葉県12件(6件減)、兵庫県12件(3件減)と続く。
車両区分別では大型が185件で6割以上を占め、中型106件(34.4%)、普通17件(5.5%)。
事故類型別では「車両相互」が159件で半数以上を占め、「人対車両」が111件(36.0%)、「車両単独」38件(12.3%)と続く。
「車両相互」の事故では「追突 駐・停車中」(33件)と「追突 進行中」(17件)の追突事故が合計50件と3割強を占め、「出会い頭衝突」29件、「左折時衝突」27件と続く。
「車両単独」事故では「駐車車両(運転者不在)」が13件(34.2%)で最も多く、「工作物 防護柵等」8件(21.1%)と続く。
「人対車両」事故では「横断中 横断歩道」が32件(28.8%)で最も多く、「横断中 その他」29件(26.1%)、「路上横臥中」17件(15.3%)と続く。
交差点での対歩行者、対自転車の事故は87件発生しており、死亡事故全体の約3割を占める。これは追突事故50件の1.7倍にあたる。このうち対歩行者事故は48件、対自転車事故は39件。
左折・直進・右折事故別に見ると、直進死亡事故が35件で最も多く、このうち対歩行者が22件を占め、対自転車のほぼ2倍発生している。次いで左折死亡事故が29件で、このうち8割以上が大型車によるものであり、対自転車が24件と対歩行者の約5倍発生。右折死亡事故は23件で、このうち対歩行者が21件を占め、対自転車の約10倍と多く発生している。