首都圏の高速料金案でパブコメ募集-ETC2.0で新割引、大口・多頻度は継続 高速各社
首都高速・東日本高速・中日本高速等は18日、首都高速の大口・多頻度割引を当面継続することや首都圏の高速道路で発着地が同一ならば経路に関わらず料金を統一することなどを盛り込んだ「首都圏の新たな高速道路料金の具体案」を公表。30日までパブリックコメントを募集している。来年4月からの首都圏での高速料金制度についての案をまとめたもので、「料金体系の整理・統一」と「起終点を基本とした継ぎ目のない料金の実現」を柱としている。
料金体系に関しては、圏央道の内側について、首都高速や圏央道、第三京浜など、これまで異なっていた料金水準を高速道路の大都市近郊区間水準に統一。また、発着地が同一ならば経路によらず最短経路での料金を基本とする。これにより、渋滞の激しい都心部などから周辺の外環道・圏央道などへの誘導を図り、交通流の適正化を図る。なお、現在均一料金となっている首都高速や中央道・外環道の一部区間については、物流への影響などを配慮して上限料金を設定するとしている。また、第三京浜など現在料金水準が低い区間については、高速道路の普通区間料金を目安に水準を設定する。
首都高速の大口・多頻度割引については、当面継続するとともに、中央環状線の内側を通過しない交通に対しては拡充を行う。さらに、圏央道については、「ETC2.0」を搭載した車両を対象に料金の引き下げや大口・多頻度割引の導入を行う。具体的には「ETC2.0」搭載車両について、料金水準を約2割引きとし、圏央道利用分を大口・多頻度割引の「割引対象一般有料道路」の範囲に加える。「ETC2.0」は従来のETCに比べ車載器価格が高いため、関係機関と調整の上、購入助成を行うことも検討するとしている。
車種区分については、首都高速(2車種)、京葉道路(3車種)、その他(5車種)などで異なっていたが、5車種に整理・統一する。これにより、現在普通車の2倍となっている首都高速の大型車料金は1.65倍と差が縮まるが、特大車では2.75倍(2020年までは2.14倍)に広がる。