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2015年1月1日付 2547号

さらなる活躍へ~Women in the Logistics Industry~

 先進国の中でも遅れているとされていた、日本における女性の活躍。労働力不足を背景に、今や国を挙げて女性の力に頼る時代がやってきた。物流業界も女性が輝ける産業になれるか否かが問われている。写真は昨年10月、全日本トラック協会ドライバーコンテストの開会式で、選手宣誓する森田泰子選手(全日本トラック協会提供)。


過疎地での共同集配は薄利でも収益必要  国交省の検討会でヤマト運輸が意見

 国土交通省は12月22日、東京都千代田区の同省で「地域を支える持続可能な物流システムのあり方に関する検討会」の第2回会合を開き、今年実施予定の青森県深浦町での集配共同化に向けたケーススタディとして、日本郵便、佐川急便、ヤマト運輸の物流各社から現状や課題についてのヒアリングを行った。過疎地での貨物は1個当たりの集配距離が長く、「買い物代行」などの住民サービスとセットで行うことのメリットを指摘する意見が出る一方で、NPOなどに“ラストワンマイル”をゆだねた場合に、物流品質を維持できるかを疑問視する意見も出された。

 青森県深浦町は、県内5番目の広さである499平方キロメートルの町域に9691人が暮らし、高齢化率は41%で県内3番目に高齢化が進んでいる。町の商工会ではこれまで、いわゆる“買い物弱者”対策に関する住民アンケートなどの検討を行い、今年1~3月に、岩崎地区の約350世帯を対象に買い物代行(「買い物配達便」)のモデル事業を行うことを決めた。

 また、国土交通省では、来年度予算で関連モデル事業の要求を行っており、予算が認められた場合には、深浦町内の高齢者世帯1174世帯を対象に物流事業者が配送や住民の「見守り」を行い、配達料金を行政が負担するモデル事業の実施を想定している。

 第2回検討会では、モデル事業の実施に先駆けて、深浦町で物流事業を行う日本郵便、佐川急便、ヤマト運輸にヒアリングを実施。
 日本郵便は、ゆうパックを共同配送の対象にすると、信書などユニバーサルサービスの効率が低下すると指摘。佐川急便は、五所川原営業所からの長距離輸送で深浦町内の集配を行っており、時間帯指定を受け付けないなどの制約を設けていると説明。その上で、NPOに配送を委託した場合に、“長尺物”や“大ロット”に一定の品質で対応できるかを検討する必要があるとした。
 ヤマト運輸は、JR五能線や路線バスを活用した横持ち(貨客混載)を提案した上で、共同配送には住民の理解や商品規格の統一が必要であるとした。また、補助金に頼らず、「薄利でも収益が出る自立したビジネスモデル」の構築が不可欠であるとした。

ソニーとロジスティクス事業の合弁事業開始で合意  三井倉庫

 三井倉庫ホールディングス(藤岡圭社長)とソニー(平井一夫社長)は12月22日、ロジスティクス事業に関する合弁事業開始で合意、4月を目途に実行に移す。

 ソニーグループが日本、タイ、マレーシアの子会社で営むロジスティクス事業に関して、三井倉庫の出資を受け入れるもので、物流子会社のソニーサプライチェーンソリューション(SSCS―J)のIPO事業(国際間の部材調達・供給)とCSO事業(修理部品の物流企画)をソニーグループ内の別組織に分離した後、物流事業専業になったSSCS―Jの全株式の66%をソニーから譲受する。取得額は180億円の予定。

 タイの物流子会社SSCS―Tの全株式をSSCS―Jが取得するとともに、マレーシアで物流事業とIPO事業を営むSSCS―Mが、そのロジスティクス事業を、SSCS―Jがマレーシアに新たに設立する会社(マレーシア新会社)に譲渡する。この結果、SSCS―Jが三井倉庫とソニーの物流事業に関する合弁事業を営む会社となる。

今週掲載トピック一覧

  • ☆各界の年頭あいさつ
    ☆新春特集、『物流業界の女性活躍』
     ◎政府等の取り組み
     ◎国土交通省の取り組み
     ◎業界団体の取り組み
     ◎物流企業の取り組み
     ◎労働組合の取り組み
     ◎トラガールのホンネ
    ☆臨海鉄道特集『ダイヤ改正で増車も、鹿島臨海鉄道』

  • ☆JR貨物ダイヤ改正の概要、モーダルシフトのうねりに対応
    ☆東ト協、支部公認化に向けて規程案など承認
    ☆物流連、労働力問題小委で荷役機械化の今後の方向性について意見交換
    ☆日通、1日付で支店変更等実施
    ☆物流連、海外物流戦略会議でベトナム、ミャンマーの課題議論
    ☆物流連、若手社員の人材育成テーマに研修の充実化図る
    ☆エコプロダクツで佐川急便・東ト協が表彰受ける
    ☆国交省、欧州並みの運転者教育へ検討始める

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