大阪市舞洲地区に複数企業向けの大型物流施設竣工 SGリアルティ
SGホールディングスグループで不動産の管理や開発事業などを手掛けるSGリアルティはこのほど、大阪市此花区に同社施設としては関西地区最大級となる「SGリアルティ舞洲」を竣工させ、10日に現地でメディア向け内覧会を行った。SGリアルティ舞洲は、大阪市此花区北港白津2―5―33に所在し、敷地面積は3万424平方メートル。建物は鉄骨造り6階建てで、延べ床面積は11万1734平方メートルとなっている。
同社では初となるマルチテナント型(複数入居者向け)物流施設で、1、2階は佐川急便の中継センターとして運用。3階はアートバンラインの入居が決まっており、4階以上は佐川グローバルロジスティクスが一括賃借する予定となっている。1、2階の佐川急便利用部分では、トラック78台が着車できるバースを備え、2系統の仕分けラインにより1時間当たり1万7千個の荷物を処理する能力を持つ。
佐川急便の中継センターとして活用することでリードタイム短縮などのメリットを見込むが、当面は大阪営業所のオーバーホール期間中の代替施設として運用し、オーバーホール終了後に中継拠点として本格運用する計画。3階から上のテナント各階にはランプウェイにより40フィートコンテナ車が直接乗り入れることができ、屋上には大型車40台、乗用車260台の駐車が可能となっている。
また、BCP(災害時の事業継続計画)として非常用発電機や備蓄倉庫を設置。さらに、環境対策として375キロワットの発電能力を持つ太陽光発電システムを備え、得られた電力は全量電力会社に売電する。
内覧会ではSGリアルティの野村真司社長が会見。野村社長は、同施設がコンビニエンスストアや一般客も利用できるレストランを備えることを紹介した上で、「地域の皆さんにも利用していただける安全・安心な空間を提供したい」と説明。今後の事業展開については、企業の物流効率化のニーズを読みながら、商業施設開発なども視野に入れる必要があるとの考えを示した。