日本の売上高物流コスト比率は米国の半分 JILSの13年度調査
日本ロジスティクスシステム協会(JILS)はこのほど、「2013年度物流コスト調査」の結果を公表。売上高に占める物流コストの比率は12年度調査よりもわずかに上向いたものの、依然4.7%台で推移している。
調査は、製造業、卸売業、小売業などを対象に、13年8月から14年3月にかけて実施したもので、売上高物流コスト比率調査には、192社が回答している。
売上高物流コスト比率は、1996年度の6.58%をピークに減少傾向が続き、2005年度には4.83%と5%を切った。翌06年度には5.01%と5%台を回復したものの、07年度には再び4%台に落ち込み、12年度には4.72%となった。13年度は4.77%と微増している。
業種別にみると、製造業では、「窯業・土石・ガラス・セメント」の比率が最も高く8.69%、卸売業では「食品飲料系」の6.13%、小売業では「通販」の12.09%がそれぞれ高い。返品、回収、廃棄などの輸送にかかる「リバース物流コスト」の割合は2.67%。11年度は4.09%だったが、12年度には3.14%となり、13年度さらに減少した。
領域別にみると、「返品・返送物流費」が1.69%、「回収物流費」が0.74%、「廃棄物流費」が0.14%、「リサイクル物流費」が0.1%となっている。
日本とアメリカの売上高物流コスト比率の比較では、アメリカが11年の7.77%、12年の7.87%、13年の8.41%と7%台後半から増加傾向にあるのに対し、日本では主要製造業で6%台、全産業では4%台で推移している。
過去1年間に行った物流コスト削減策(回答188社で複数回答)については、「積載率向上」が118件、「在庫削減」が107件、「物流拠点見直し」が104件などとなっている。