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2014年4月28日付 2517号

先進環境対応型車とエコタイヤ導入補助で2次募集実施  全ト協

 全ト協(星野良三会長)は、国の2013年度補正予算による執行団体として、3月に「トラック輸送の省エネ対策(燃料高騰対策)」の先進環境対応型ディーゼルトラックとエコタイヤ導入に対する補助の募集を行ったが、当初予算に残額が生じたことから、2次募集を実施することとなった。25日に発表したもので、先進環境対応型ディーゼルトラック補助の申請は5月22日から6月6日まで、エコタイヤ補助は5月19日から6月6日まで、申請者所在の都道府県ト協で受け付ける。

 先進環境対応型ディーゼルトラック導入に対する補助は、対象事業者が一般貨物自動車運送事業者、特定貨物自動車運送事業者、第二種貨物利用運送事業者に該当し、保有車両が5台以上30台以下の事業者か、これら事業者に貸し渡す自動車リース事業者のいずれかとなる。

 補助対象は次の①~③の要件を全て満たすもの。
 ①車両総重量3.5トン超の事業用ディーゼルトラックのうち、◎「平成27年度重量車燃費基準達成車」かつ「平成21年排出ガス基準適合かつNOx・PM+10%以上低減車」◎「平成27年度重量車燃費基準+5%以上達成車」かつ「平成21年排出ガス基準適合車」‐のいずれかの基準を満たす車両の導入。
 ②「平成25年12月12日」から予算額に達した申請受付日までに新車新規登録された車両。
 ③①の導入に当たり◎「平成27年度燃費基準未達成車」◎「平成25年12月12日」以降に名義変更または廃車したもので、廃車または名義変更した日以前、過去1年間以上所有しているもの◎導入する先進環境対応型ディーゼルトラックと同区分(大・中・小)であるもの―のいずれにも該当する事業用トラックの入れ替えであること。

 補助額は大型100万円、中型70万円、小型40万円。1事業者当たり1台が上限。予算は約5.3億円。補助金を申請できるのは補助対象車両の車検証上の「所有者」で、「使用者」ではないので注意。審査の上、交付決定と額の確定を行い、各都道府県ト協から申請者に連絡する。

 一方、エコタイヤ導入に対する補助は、補助対象事業者が一般貨物自動車運送事業者、特定貨物自動車運送事業者、第二種貨物利用運送事業者のいずれかに該当し、保有車両5台以上30台以下の者。

 次の①~③の全ての要件を満たすエコタイヤの導入が補助対象となる。
 ①「平成25年12月12日」から予算額に達した申請受付日までに導入されたもの。
 ②全ト協が定めるもの③車両総重量12超の事業用トラック(新車を除く)の全てのタイヤに導入されたもの。

 補助額等は導入費用の4分の1以内とし、1台当たり9万円が上限(トラック協会との協調補助で1台当たり最大18万円)。1事業者当たり10台までが上限。予算額は3月の1次募集の予算残額の範囲内(各都道府県ト協の定める額)。交付決定、額の決定通知は先進環境対応型ディーゼルトラックと同じ。

前回の消費税増税時は予想と実績が乖離(かいり)  日通総研の荷主アンケート結果

 前回1997年度の消費増税による荷動き見込みは、荷主企業の予想に反して急激に落ち込んでいた―。

 日通総研は22日に発表した荷主企業へのアンケート調査「日通総研短観」3月分の中で、消費税率が3%から5%に引き上げられた97年上期の荷動き指数(「増加」回答から「減少」回答を差し引いた数値)は、やや楽観視していた荷主予想が、実績では急ブレーキがかかり、その影響は翌年度まで続いたとするレポートをまとめている。

 増税前の96年度下期の荷動き指数は、予想がプラス17、実績がプラス15で予想に近い結果となっているが、97年度上期は予想がプラス13に対し実績はプラス1と、予測と実績が乖離し、下期には予想プラス14、実績マイナス26とさらに「期待」と「実際」の差が大きく生じている。

 98年度上期は予想もマイナス21と水面下に落ち込むが、実績はマイナス48と予想を上回る低調な荷動きに終始する結果が示され、下期には予想マイナス39、実績マイナス48と、実績に近づく予想が行われている。

 レポートでは、今回の3月調査ではやや慎重な予想が行われているが、今後の実績とどの程度乖離が生じるか注視していくと述べている。

今週掲載トピック一覧

  • ☆物流にとってアベノミクス『吉』か『凶』か(20)
    ☆四文字『民主化が先「戦後言葉」』
    ☆道『ドルとオイルショック』(1)

  • ☆全ト協、全12部会長が出席し初の部会長会議開催
    ☆国交省、環境省、静脈物流の海運モーダルシフト促進事業の公募開始
    ☆楽天が楽天物流を吸収合併
    ☆日本郵便、ゆうパック2月までの年度累計は2桁伸長
    ☆日貨協連、事務局連絡会議を開く
    ☆日本自動車ターミナル、日本政策投資銀行のBCM格付Aランク評価認定証受ける
    ☆通運連盟の14年度事業計画、予算にメリハリ
    ☆通運連盟、鉄道コンテナお試し輸送の13年度実績は件数個数とも2倍
    ☆物流連、7月実施欧州物流視察団の参加者募集
    ☆東ト協、ドラレコ映像の提供で警視庁と協定
    ☆国交省自動車局の小林安全政策課長が会見、「安全への取り組みしつこく」
    ☆日立物流、日立建機の保守部品向けつくば物流センター竣工
    ☆国交省、事業用自動車運転者の健康管理マニュアルを改訂
    ☆経団連、貿易円滑化求める政策提言
    ☆西濃運輸、新入社員が空手道研修通じ礼節の大切さ実感
    ☆運輸労連本部集約の4月24日現在春闘妥結状況
    ☆14年春の褒章
    ☆JR貨物がグループ臨時社長会議、石田会長が中計で関連会社主導型への転換方針示す
    ☆日通の13年度実績、鉄道コンテナ微増内航トレーラ好調
    ☆ヤマト運輸、宅急便運賃が割引になる専用電子マネー「クロネコメンバー割」が5月12日から開始へ
    ☆ヤマト運輸、クール宅急便品質改善の一環で保冷室容量が可変する新型車両を搭載
    ☆警察庁有識者検討会、中型運転免許見直しで三つの案を検討
    ☆国交省の田端自動車局長が会見、「トラック”水屋”対策で実態把握に着手
    ☆国交省のはらい(はらいは「禾」に「祓」のつくり)川貨物課長が会見、運送契約書面化で実施状況をフォローしていく考え示す

今週のユソー編集室

  • ▼米国人のフリージャーナリストが、日本でも事業を展開している世界的なネット通販会社の米国内の倉庫の臨時従業員となり、その過酷な労働実態を潜入取材している。
    ▼インターネットにも掲載されているそのレポートを読むと、想像以上の厳しさに驚くほかない。「遅刻厳禁」は当たり前としても、「冷暖房なし」から「昼休みは29分59秒」と続き、果ては「自分の尊厳は玄関に置いてこい」とくる。
    ▼潜入取材の違法性から、通販会社の具体名は明らかにされておらず、フリージャーナリストのレポートなので、多少の脚色もあるだろう。実際、レポートから想定されるネット通販会社の日本の倉庫では、そこまでひどい環境ではないという。
    ▼「消費者ニーズに応える」という美名のもと、そのような労働環境を日本に持ち込んではならない。「尊厳を玄関に置いて」来た人々が、世界に冠たる高度な日本の物流サービスを支えられるとは、到底思えないからだ。

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