経済対策を閣議決定-トラック省エネ対策で環境対応車やエコタイヤに補助 政府
政府は5日の臨時閣議で5兆円超の経済対策を閣議決定。競争力強化や復興、防災・安全対策などを柱に、エネルギーコスト対策として「トラック輸送の省エネ対策の推進」を盛り込んだ。
トラック輸送の省エネ対策推進については、環境対応車の導入補助に加え、燃費性能に優れた「エコタイヤ」についても補助の対象とする計画。予算規模は、これから財政当局との折衝などを経て決まるが、2008年の補正予算では「中小トラック事業者の構造改善実証実験」として100万円を上限に補助を実施、国費として35億円が用意された。
国交省としては、「08年の額に少しでも上積みできるよう頑張りたい」(加賀至自動車局貨物課長)としているが、全体の予算枠が絞られている中で、前回並みの予算額を確保するのは困難との見方もあり、現段階では不透明な情勢。
補助の実施内容についても、予算額が確定してから詳細を決定する方針だが、「経営の厳しい中小トラック事業者に効果的に活用してもらえるよう、保有台数による枠を決めて実施したい」(同)としている。エコタイヤについては、一定の燃費性能を有する製品を補助対象とする方針だが、補助率に関しては現段階では未定で、「できるだけ工夫して、広く行き渡るようにしたい」(同)としている。
このほか、経済対策では交通・物流ネットワークのインフラ整備として、3大都市圏環状道路整備や国際コンテナ戦略港湾の機能強化、羽田空港の24時間国際拠点空港化の推進や電子輸出入申告の24時間化などを盛り込んだ。
また、高速料金の利便増進事業終了に対する激変緩和措置も行う。