宅配単価は22円増で適正運賃収受は一定の成果、今後は個数増も SGHD
SGホールディングスの和田潔取締役は10月30日、東京・霞が関の国土交通省で記者会見し、2014年3月期第2四半期決算の内容などについて説明。宅配便単価の上昇で利益率が向上したことなど、佐川急便が進めている適正運賃収受の活動が、一定の成果を挙げているとの認識を示した。
第2四半期決算では、宅配便の個数減少等で226億円の減収となったものの、コスト削減の面で、労務費118億円、外注費183億円、燃料費3億円、その他原価62億円と大きな進展がみられ、営業利益は213億円の前年同期比54%増を達成、営業利益率も前年同期比3.2%から5.1%へ改善された。
上期の宅配便実績は、飛脚宅配便が6億625万4千個の11.3%減、飛脚航空便が462万1千個の12.0%減、飛脚クール便が1535万1千個の13.2%減、飛脚メール便が3781万9千冊の14.2%減、飛脚ゆうメールが1億4175万8千冊の18.4%減、e―コレクトが5894万個の12.4%減、その決済金額は5923億400万円の10.1%減となり、適正運賃収受の活動から、いずれも2桁の大幅減少を記録している。一方で同活動の効果により、宅配便の単価は22円増加し481円を記録した。
これらについて和田取締役は、「適正運賃収受の活動による個数の減少幅と単価の上昇幅は、いずれも想定を上回っており、かなりの水準まできている」と説明。今後の展開については、「このまま進めていくのではなく、バランスをとっていく。サービス面で付加価値をつけて折り合える運賃を探るなど、企業努力を継続していく」として、取扱個数増大も意識した取り組みに転換していく方針を明らかにした。
なお、第2四半期末の社員・パート・アルバイトを含む人員数は7万1941人で、500人の減少となっている。