海コン輸送不適切状態の発見・是正措置試行へ 国交省が安全対策会議設置し検討
国土交通省は、国際海上コンテナの陸上輸送の安全確保に向け、関係者間の情報共有や過積載・偏過重など不適切状態コンテナの発見・是正措置に関する検討などを行うため、「国際海上コンテナの陸上輸送に係る安全対策会議」を設置。7日に第1回会合を開き、平成17年に定めたガイドライン改正などに向けた検討を開始した。
国際 海上コンテナ(以下、海コン)は効率的な海陸複合一貫輸送が可能なことから国際物流の中心的地位を占めており、わが国の物流でも重要性が高まっている。一方で、封印状態で運送される海コンの陸上輸送では、ドライバーがコンテナ内の貨物情報を把握できないことによる横転事故などの重大事故が多発している。こうした状況を改善するため、国土交通省はコンテナ内の情報を運送事事業者が知ることができることなどを盛り込んだ、いわゆる海コン法案を国会に提出してきたが、いまだ成立をみておらず、法の成立を待たずに対策を急ぐべきとの声が関係者から上がっていた。
このほど立ち上げられた安全対策会議には、国交省、経産省、警察庁の関係省庁のほか、全ト協、日本港運協会、経団連、JILS、JIFFAなどの関係者らが参加し、情報交換を行うとともに、関係者間の協力によって進める取り組みの検討・実施・フォローアップを行っていく。
具体的な取り組みについては、平成17年に策定したガイドラインの改正や、ガイドラインの内容をより詳細に記したマニュアルの作成などを行う方針。また、海コン法案に盛り込まれていた情報伝達による不適切状態コンテナの発見・是正措置を試行的に実施し、年度末までに一定の成果を得たい考えだ。