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2013年3月25日付 2467号

エブリー24と提携し、低温物流の国際一貫サービス開発へ  日通

 日本通運は22日、低温物流サービスを展開するエブリー24と国内外の低温物流事業における戦略的業務提携を締結した。まず日本国内、上海で事業を拡大し、タイ・インドネシア等、東南アジア新興国、欧米の低温物ニーズに対応する複数の温度帯による国際一貫輸送サービスの開発、高次・広範囲なコールドチェーンの構築を目指す。

 エブリー24はチルド食品を中心とした24時間365日対応の低温物流サービスを主要事業とし、2011年5月にタイに現地法人を設立するなど、国内外の低温物流事業を拡大している。

 日通では40ヵ国223都市のネットワークを生かし、注力領域の一つに位置付けている食品業界におけるチルド国際物流の世界展開を加速させる。

専用の貨物列車運行でモーダルシフト加速へ  福通

 福山通運(小丸成洋社長)は18日、JR貨物(田村修二社長)と提携し、東京貨物ターミナル(東京)と吹田貨物ターミナル(大阪)を6時間50分で結ぶ貨物専用列車「福山レールエクスプレス号」の運行をきょう25日から開始すると発表した。コンテナ貨物の専用列車は佐川急便、トヨタ自動車に次ぐケースで、環境負荷の低減、エネルギー問題等の解決に向けてモーダルシフトを大幅に加速させることになるとしている。

 今回の貨物専用列車の運行は、①CO2排出量を年間1万7244トン削減②東京・大阪間における正確で安定した輸送時間の確保による最適な輸送サービスの提供③トラック輸送時の道路渋滞の緩和および交通事故の削減④少子高齢化に伴う労働力問題への対応-を目的とする。

 運行は、下りが東京貨タ午後10時27分発、吹田貨タ翌日午前5時34分着、上りが吹田貨タ午後10時55分発、東京貨タ翌日午前5時38分着。1列車あたり機関車プラスコキ100系コンテナ貨車20両の列車編成で、31フィートコンテナ40個(1往復で合計80個)を輸送する。運転日数は年間300日。

今週掲載トピック一覧

  • ☆ウオッチ『中国のトラック輸送と環境問題』

    ☆4文字熟語『全交運の反対「規制緩和」』

    ☆道をめぐる『規制緩和時代の幕開け⑤』

    ☆日中ビジネスワンポイント『「80後」「50後」そして「90後」』

    ☆人物ウイークリー、日本通運航空事業部長・川嶋英信氏

  • ☆新総合物流施策大綱検討委、「全体最適物流」の提言骨子案を審議

    ☆ビール4社、一般社団法人設立しパレットの管理強化など図る

    ☆国交省、コンテナトレーラなど許可条件違反繰り返しには立ち入り検査実施

    ☆日通、精密機器の梱包資材「サーバーコンポ」発売

    ☆JR貨物、隅田川駅輸送力増強事業の竣工祝賀式を開催

    ☆国交省、大型ディーゼルトラック100万円補助、25日夕方に受け付け終了

    ☆全ト協、25年度事業計画概要

    ☆東ト協・東ト協連、茂木経産大臣らに対して軽油高騰対策を要望

    ☆東ト協労務厚生委、定期健診受診率向上へ交付金活用し補助

    ☆JR貨物が25年度事業計画策定、鉄道事業の赤字幅圧縮狙う

    ☆全日通とヤマト運輸労組の春闘妥結判断

    ☆ヤマト運輸、本社組織を改正しメール便品質改善室など新設

    ☆佐川急便、回収サポート・システム開始

    ☆厚労省、震災支援活動で全ト協など各団体に感謝状贈呈

    ☆武藤国交省自動車局長が会見、書面契約義務化はあくまで省令改正で対応

    ☆下野国交省安全政策課長が会見、運転者と管理者の兼務はトラックに適用せず

今週のユソー編集室

  • ▼つい先日まで凍えるような寒さに背中を丸めていたはずだが、啓蟄(けいちつ)を過ぎたころから嵐のような強風を伴って気温が上昇し、東京では例年より早く、きょうあたり桜が満開になるという。
    ▼毎年この時期は、大手組合を中心に春闘が妥結する。今春闘では前段階で安倍首相が直々に賃上げ要請を行うなど異例の展開をみせ、これを受けてか自動車や流通の一部大手で一時金の満額回答獲得という景気のいい話が飛び出てきた。
    ▼ひるがえって物流大手の妥結金額をみてみると、そこまでの勢いは感じられない。より実体経済を反映しているという見方が正しいだろう。
    ▼「アベノミクス」の看板のもと、政府は消費拡大に向けたさまざまな施策を展開している。それはまるで、突然訪れた暖かい春のようでもある。日本経済の再生という桜は咲くのか、あるいはこの後春の嵐が吹き荒れてしまうのか、今はまだ、どちらの予測も難しい。

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